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手書きの手紙で行政のカベを突破

第9回:土壇場で助けてもらえる人の条件とは?

2015年3月24日(火)

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埼玉県三芳町で里山保全に力を入れる異色の産業廃棄物処理会社、石坂産業。自社で栽培した農作物を使ったオリジナル弁当やスイーツが地元で好評。小学生などの工場見学が絶えない。今でこそ地域密着経営で成功しているが、かつて地元との関係は最悪だった。地域住民との関係改善を図るため、環境に配慮した新型プラントを建設しようとしたが、法律が求める許可が下りない。そんな「行政のカベを、思いの力で突破した」経緯を、2代目経営者の石坂典子社長が振り返る。(前回の記事はこちら

「生き残りを懸けて」――そんな表題をつけた自筆の手紙を事業計画書の上に置き、役所ですっと差し出しました。

 反応は冷ややかでした。手紙を受け取ってもらうことすらできませんでした。

 2004年初旬のこと。社長に就任して2年ほどたっていました。

「地域に愛される会社」を目指して苦闘してきた(写真:鈴木愛子)

 私が社長に名乗りを上げたとき、産廃処理を手掛ける石坂産業は「環境汚染の発生源」というレッテルを貼られ、地域住民から「この土地から出て行け」と迫られていました。そこで私は、ある構想を立てました。露天に設置されていた産廃処理の設備や重機を、すべて屋根や壁で覆って、屋内に納めよう。そうすれば塵埃や騒音が外に漏れないから、「環境汚染の発生源」と言われずに済む。

 ここまでは、今までに何度もご説明してきた通り。読み飽きた方もいらっしゃるかもしれませんね。

 ただ、私が夢見る「屋内型プラント」の実現には、行政の許可がいくつか必要でした。

 最大の難関は、建築基準法第51条ただし書きの許可です。

「その許可、私が取ってくるよ!」

 建基法第51条は、産廃処理施設などは、都市計画で敷地が決定していないかぎりは新築できないと定めています。しかし、特定行政庁が都市計画審議会での議論を経て許可した場合は、例外的に新築できる。これがただし書きの内容です。この許可を埼玉県からもらう必要がありました。

 最初は、創業者の父が交渉していました。しかし、業界でカリスマ経営者として知られた父の力を持ってしても、一向にらちが明きません。

 行き詰まった状態が2年近く続き、私はしびれを切らしました。「その許可、私が取ってくるよ!」と言い放ち、役所に単身、乗り込んだのです。

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「ドラ娘がつくった「おもてなし産廃会社」」のバックナンバー

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「手書きの手紙で行政のカベを突破」の著者

石坂 典子

石坂 典子(いしざか・のりこ)

石坂産業社長

1972年東京都生まれ。高校卒業後、米国への短期留学を経て、父親が創業した石坂産業に入社。2002年社長就任。現在、2児の母。13年、同社は経済産業省の「おもてなし経営企業選」に選ばれた

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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