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誰もが億単位の横領犯になり得る

不正調査のプロに聞く事件巨額化のメカニズム

2015年3月31日(火)

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 最近、大手企業の社員による横領などの不正行為が相次いで表面化している。三菱電機ではJR東海子会社から受注した業務に絡んだ総額4.6億円もの横領事件が発覚。東レや日本水産、コマツ、ヤナセ、西日本鉄道などでも本体や子会社の社員による億単位の金額の着服事件が起こっている。

 業績が回復し、社内で緩みが生まれているからか。はたまた社員の会社へのロイヤリティーが低下しているからなのか。企業の不正調査の専門家、デロイトトーマツフィナンシャルアドバイザリーの麻生裕貴パートナーに背景を聞いた。

(聞き手は熊野信一郎)

大企業で横領などの不正行為が相次いで発覚しています。内部統制や社内監査など不正を防止する仕組みを持っているはずの大企業で、なぜそのような事件が続いているのでしょうか。

麻生裕基(あそう・ゆうき)氏デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリーのパートナー。デロイト&トウシュのニューヨーク事務所にて約5年間の監査経験後、在日米国系企業でCFO(最高財務責任者)などの職を歴任し、グループ再編、事業売却を含むM&A(企業の合併・買収)を主導。また製造業ベンチャーに参加し工場の立ち上げを含む調達・製造・品質管理部門の総責任者としての経験も積む。デロイトトーマツFAS(現・デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー)参加後、主に不正調査、係争支援業務に従事。主な業務分野は企業や公益法人などにおける不正調査、係争支援コンサルティング、国内外企業のライセンス調査など

麻生:確かに最近、従業員による大きな金額の着服事件が連続して報道されています。ただ、企業の不正調査を専門とする我々の肌感覚としては、最近になって増えているとは感じられません。

 数億円規模の横領は、大企業では日常茶飯事と言っていいぐらい頻繁に起こっています。ただ、企業はそれを公表するとは限りません。粉飾決算で過去の財務諸表に修正が生じるなどの案件であれば開示義務があります。また、食の安全など消費者に直接影響するものであれば、積極的に公表するでしょう。

 ただ、例えばある従業員が過去10年間にわたって合計10億円を着服した事実が内部で明らかになっても、大企業はびくともしません。ですから必ずしも公表するとは限らないのです。

たまたま報道された事件が続いたので、増えているように感じられると。

麻生:これまでも当たり前のようにあったものが、今も続いているというのが実態ではないでしょうか。ただ、最近は適時開示を求められるような案件でなくても、以前より積極的に情報開示する傾向が見られます。

 情報がSNS(交流サイト)などインターネット上で広がってしまい、企業が自ら公開する前に報道されると、事実を隠蔽していたかのように思われるリスクがあるためでしょう。そのため大きな金額でなくても、報道される前に先手を打って公表する傾向にあります。

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「誰もが億単位の横領犯になり得る」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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