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市場が決める個人情報の“値段”

野村総合研究所の城田真琴・上級研究員に聞く

2015年4月22日(水)

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 「パーソナルデータは新しい石油、21世紀の価値ある資源である」――。野村総合研究所の城田真琴氏は新著『パーソナルデータの衝撃』で、インターネットにおける検索履歴や購買履歴、位置情報などが金銭的な価値を高めていると指摘。21世紀においては、個人情報が石油と同様の価値を持つようになると説いた。

 城田氏は、一般消費者がパーソナルデータが持つ価値とリスクを知らないまま、情報を収集されていると警告する。企業と個人がこの問題にどう向き合えばいいかを聞いた。

(聞き手は小笠原啓)

個人情報の保護、あるいは漏洩に関する議論は以前から続いています。2015年の今、『パーソナルデータの衝撃』という本を執筆した動機から教えて下さい。

城田 真琴(しろた・まこと)氏
野村総合研究所上級研究員。1994年北海道大学工学部電子工学科卒業後、大手メーカーのシステムコンサルティング部門を経て、2001年に野村総合研究所入社。先端テクノロジーの動向を調査し、ITの将来予測や提言を行っている。著書に『クラウドの衝撃』『ビッグデータの衝撃』(いずれも東洋経済新報社)などがある。

城田:企業と個人との間で「情報の非対称性」があまりにも大きくなってきたからです。

 2012年頃からIT業界ではビッグデータという言葉が流行し、国内外問わず多くの企業がデータ収集に乗り出しました。中でも力を入れて収集したのが、いわゆる「個人情報」です。本書では年齢や性別などに加え、職業や趣味嗜好、あるいは健康情報や遺伝子情報といったものまで含んだデータを「パーソナルデータ」と呼んでいます。

 本来なら消費者一人ひとりが、自分のパーソナルデータが誰に収集されていて、どう使われているかを把握すべきです。しかし現状は、必ずしもそうなっていない。消費者が知らないうちに、パーソナルデータが第三者に提供されるという問題もクローズアップされてきました。企業の方が有利な立場にあるのです。

1年前の携帯電話料金はいくらか?

情報の非対称性があると、どんな問題が生じるのでしょう。

城田:携帯電話を例に考えてみましょう。多くの人は、毎月送られてくる料金明細を見て、自分が携帯電話にいくら使ったかを把握しています。しかし、1年前や2年前にどれだけ使ったかを調べようとすると、意外と大変です。消費者の利便性を考えるのなら、携帯電話会社のウェブサイトから明細を電子データとしてダウンロードできてもいいはずですが、そうした仕組みが十分に整っているとは言えません。

 携帯電話をいつ、どれだけ使ったかというデータは消費者が所有すべきです。しかし今は、そうした情報は携帯電話会社のデータベースに蓄積されており、消費者の行動を分析するために使われている。

 こうした状況で、携帯電話会社から料金プランの変更を提案された場合、消費者はどう受け止めればいいのでしょうか。最適な料金プランかどうか、あるいは消費者が本当に得するかどうかは、情報がなければ判断できないでしょう。

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「市場が決める個人情報の“値段”」の著者

小笠原 啓

小笠原 啓(おがさわら・さとし)

日経ビジネス記者

早稲田大学政治経済学部卒業後、1998年に日経BP社入社。「日経ネットナビ」「日経ビジネス」「日経コンピュータ」の各編集部を経て、2014年9月から現職。製造業を軸に取材活動中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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