• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

日本企業、ASEANでの落とし穴

先行者利得がレガシーに変わるリスク

2015年4月28日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 2015年末、東南アジア諸国連合(ASEAN)ではASEAN共同体(AEC)が発足する見通し。日本企業にとって長らく“ドル箱”だったASEAN市場がどう変化しようとしているのか。日本企業に何が求められるのか。経営戦略コンサルティング会社、ローランド・ベルガーのシンガポール拠点で日本企業のアジア戦略を助言する山邉圭介パートナーに聞いた。

(聞き手は熊野信一郎)

東南アジア諸国連合(ASEAN)は2015年末にASEAN共同体(AEC)の創設を目指しています。日本企業のASEAN戦略にも影響するAECの進捗状況はどうなっているのでしょうか。

山邉圭介(やまべ・けいすけ)氏
ローランド・ベルガー パートナー、アジアジャパンデスク統括
一橋大学商学部卒業後、国内系コンサルティング・ファームを経て、ローランド・ベルガーに参画。自動車、部品、建設・住宅、航空、消費財、など幅広い業界において、営業・マーケティング戦略、ブランド戦略、グローバル戦略、事業再生戦略の立案・実行支援に豊富な経験を持つ。近年は、新興国戦略の分野で数多くのプロジェクトを手がける。

山邉:統合に向けた動きは遅れています。当初の予定では、輸出入に関わる規制が緩和され、従来よりも通関が楽になっているはずのタイミングですが、各国の思惑もあり遅れています。

 ただ、これは想定通りの遅れとも言えます。タイやマレーシア、シンガポールなどの比較的発展した国と、これから発展する国々では貿易自由化に対するスタンスが違い、利害関係に違いが出てきます。また現実的な問題として、国によっては通関に“アンダーマネー(賄賂)”で食べている職員がいるわけです。どれだけ政府が旗を振っても、簡単には変わりません。

日本企業の動きはどうなっていますか。

山邉:遅れているとはいえ、AECにより市場の一体化が進むことは変わりません。ですからいち早く準備をした上での「陣取り合戦」が既に始まっています。

 例えば物流業界では、地域統合によってメコン圏などで物量が大きく増えることが期待されているため、日本企業の進出が盛んです。ただ現状は道路のインフラが整っていないこともあって十分な荷量が伴っておらず、価格競争を余儀なくされています。

 商用車の需要がどう変化するのかも注目が集まっています。どの地域でどのようなサイズのトラックが必要になるのかを調査する動きが始まっています。通関や道路インフラの問題が克服されたら、どのルートの物量が増えるか、逆にどこにボトルネックが生まれそうか、などです。

 また、鉄道や空港などインフラ関連のビジネスを狙う動きが目立っています。JR各社がASEAN企業と連携したり、商社が新空港などの大型プロジェクトへの参画を狙ったりしています。空港運営の分野では双日が羽田空港と、豊田通商は中部国際空港と提携するなど、実績作りに動いています。既にラオスの国際空港の運営では豊田通商が契約を獲得しています。

「キーパーソンに聞く」のバックナンバー

一覧

「日本企業、ASEANでの落とし穴」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

組織を正しい方向に導き、 作り変えていける人が、優れたリーダーです。

ジェニー・ダロック 米ピーター・F・ドラッカー伊藤雅俊経営大学院学長