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[深刻!高齢化社会]なぜ田舎の母は、むやみに和菓子を買い込むのか

柿安本店の赤塚保正社長への取材から考察

2015年5月25日(月)

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 急速に進む日本の高齢化。2014年には65歳以上の人口は3296万人となり、8人に1人が75歳以上の国となった。それに伴い、社会問題となりつつあるのが認知症患者の増加だ。「自分の親はまだまだ元気」。そう確信していても、たまに実家に帰った際、親の“不思議な言動”を目の当たりにし、ふと不安を覚えた経験は40~50代なら少なからずあるはず。例えば、家にまだ沢山、飴やらカステラやら食べてない菓子があるのに、買い物に行く度にまた新たな菓子を買い込もうとする行為はその一例。「田舎の母がまさにそう!」と共感する読者も少なくないのではないだろうか。「同じものをいくつも買ってくること」は、認知症の初期症状の1つとされている。

 だが本誌は先日、高齢化とも介護問題とも全く無関係のある取材から偶然にも、そうした心配が全くの杞憂である可能性を入手した。取材相手は、飲食産業を代表する老舗企業、柿安本店の赤塚保正社長。テーマは「長寿企業になるための秘訣」だ。一体何がどうなって老舗企業への取材が田舎の母に繋がったのか。当日のやり取りを再現する。

聞き手は鈴木信行

高級総菜店「柿安ダイニング」などで有名な柿安本店は来年で創業145年を迎えます。競争環境の激化などで「会社の寿命」が年々短縮していると言われる中で、なぜこれほどの長寿を保てるのか、その秘訣を聞きに来ました。

赤塚:老舗企業にどんなイメージを持たれていますか。

柿を安次郎氏が売っていたから「柿安」

それはやはり「一子相伝の技を受け継ぎ、祖業を堅実に守り抜く」。そんな感じです。

赤塚 保正[あかつか・やすまさ]
1963年三重県出身。87年慶応義塾大学法学部卒業後、米国に留学。89年柿安本店に入社。98年、取締役レストラン営業部長。常務、専務を経て、2006年12月に社長に就任。

赤塚:だとすれば、柿安本店は異質な老舗企業と言えるかもしれません。創業者、赤塚安次郎が三重県桑名市に祖業である牛鍋店を開業したのは1871(明治4)年。安次郎は柿の行商を生業としていたのですが、幕末から明治にかけ東京界隈で牛鍋が流行っていると知るや歩いて上京し、地元・桑名に牛鍋店を開業しました。

随分フットワークの軽い、先進的な経営者だったんですね。

赤塚:安次郎だけではありません。私は6代目の社長になりますが、創業者を筆頭に代々の経営者は祖業に縛られることなく、様々な事業に挑んできました。そんな当社ですから「長寿の秘訣を話せ」と聞かれれば、「主力事業が旬の時期を終える前に次の分野を見つけ出し、収益の柱を少しずつ移してきたこと」としか言いようがありません。

確かに、一般的な老舗企業とはかなり異なるイメージです。

赤塚:ただ、特徴的なのは、闇雲に次の挑戦先を選んできたわけではないことです。「同じ食の分野だから」「何となく儲かりそうだから」。そんな曖昧な基準で多角化を図ったのではうまくいきません。結論から言えば、柿安本店は、次の2つの条件が当てはまる分野にのみ、事業領域を拡大してきました。(1)人口動態や社会の変化から見て、今後、確実に需要が増える分野、(2)創業から続く経営理念「おいしいものをお値打ちに提供する」ことが可能な分野、です。

もう少し具体的に言うと、どんな戦略なのでしょう。

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「[深刻!高齢化社会]なぜ田舎の母は、むやみに和菓子を買い込むのか」の著者

鈴木 信行

鈴木 信行(すずき・のぶゆき)

日経ビジネス副編集長

日経ビジネス、日本経済新聞産業部、日経エンタテインメント、日経ベンチャーを経て2011年1月から日経ビジネス副編集長。中小企業経営、製造業全般、事業承継、相続税制度、資産運用などが守備範囲。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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