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企業の採用コストはゼロに近づいていく

2015年版中小企業白書が指摘する「人材採用力」の高め方

2015年5月29日(金)

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 今年4月、中小企業庁は2015年版『中小企業白書』を発表した。全国約385万社の中小企業の経営状況を仔細に分析した報告書だが、今年、同書がクローズアップしたのが、中小企業の人材確保の問題である。

 中小企業が、優秀な人材の確保に苦心しているという点自体は特段新しくはないが、今回の白書で注目すべきは、人材を確保できている企業と確保できていない企業に顕著な差が見え始めていると指摘した点だ。

 白書ではこれを「企業としての採用力」と表現し、今後中小企業も採用力を高める努力が求められると強調する。中小企業の採用実態を、人材採用事情に詳しいビズリーチの南壮一郎代表に聞いた。

(聞き手は蛯谷 敏)

2015年版の中小企業白書では、中小企業の人材確保に関する課題が特集されていました。中小企業の多くが、優秀な人材の採用に苦心していること自体は決して新しい問題ではありません。ただ、興味深かったのは、白書にはそうした人材を確保できる企業と、確保できない企業との違いを分析していた点です。

南 壮一郎(みなみ・そういちろう)
ビズリーチ代表取締役。1999年、米タフツ大学卒。米モルガン・スタンレー証券などを経て2004年、新プロ野球球団設立に興味を持ち、楽天イーグルスの創業メンバーとなる。2009 年ビズリーチを創業、管理職・グローバル人材に特化した会員制転職サイト「ビズリーチ」を開設。2015年5月25日からクラウド型の採用サービス「スタンバイ」を開始した。

:ご指摘の通り、人材確保の問題は、決して新しい問題ではありません。中小企業に限った問題でもありませんが、国内の景気が回復傾向にある中で、中小企業、特に地方企業が人材確保に苦しんでいるのは間違いないと思います。

 私自身、実際にインターネットを通じて採用支援ビジネスを提供している立場にありますが、そこから中小企業や地方企業の人材確保の現場における課題は、2つあると感じています。1つは、多くの企業の経営者が、採用方法が昔から変わらず、膠着化していること。もう1つは、採用にコストをかけられないことです。

 最初の課題である採用に関する基本的なノウハウですが、これは中小企業白書でもまさに同じ点について触れています。白書では、「どのような手段を用いてどのような人材を確保すればよいのかといった採用の基本的なノウハウの蓄積が十分ではない可能性が高い」と述べていますが、極端に言えば、中小企業は今も求人は「ハローワークに募集を出す」「知人や友人の紹介」以外に方法がない場合が多いのです。

 白書のアンケート結果でも、中小企業の個別の採用手段では、ハローワークが最も高く、知人・友人・親族の紹介が次に来ます。新卒採用と中途採用で若干の差はありますが、傾向はほぼ同じです。

今も主流は「ハローワークに求人を出す」

白書の分析で言う「採用手段」が限定されているという指摘ですね。

:この2つが上位に来る理由ははっきりしていて、最大の理由はコストがかからないことなんです。いずれも、基本的に無料で求人情報を発信することができます。一方で、白書にも記載されていますが、必要な人材の母集団が集まられなかったり、そもそも必要な人材に募集をしていること自体に気付いてもらえなかったりするところに課題が残っています。

 もちろん、こうしたギャップを埋めるための求人情報誌や新聞・雑誌等の求人広告も昔から存在しています。今は、インターネットの求人情報サイトで採用広告を掲載することが当たり前になっていますが、多くの中小企業にとっては、求人広告を出すコストが高すぎると感じていることが、アンケート調査で明らかになっています。

 白書のアンケートでは、中小企業が中途採用にかけられるコストを調査していますが、「中核人材の確保にかけられる費用」として最も多かったのが「0~10万円以内」(48.8%)でした。つまり、半数近い経営者が正社員の中途採用に10万円以上はかけられないと回答しているのです。

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「企業の採用コストはゼロに近づいていく」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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