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似鳥社長、巷に広がる「チェーンストア限界論」に物申す

「日本の小売りは、米国より10~20年遅れている」

2015年6月8日(月)

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今年に入り、総合スーパーなどに象徴される「チェーンストア」の限界を指摘する声が相次いでいる。セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長は、「脱・チェーンストア理論」を宣言し、総合スーパーのイオンも中央集権的な経営を修正して、「個店」の権限拡大に舵を切った。

だが、こうした動きに対し、疑問を呈する人物がいる。家具チェーン最大手「ニトリ」を展開するニトリホールディングスの似鳥昭雄社長だ。似鳥社長は日本でチェーンストア理論を普及させた渥美俊一氏の教えに忠実に、事業を拡大させてきた。

「日本の小売りは米国のチェーンストアに比べて、まだ10〜20年遅れている。最後に生き残るのは、チェーンストアしかない」

そう語る似鳥社長に、チェーンストアの真髄について話を聞いた。

ニトリホールディングスの似鳥昭雄社長(写真:北山 宏一)

ニトリが家具の販売店を本格的にチェーン展開するきっかけは、米国のチェーンストアに感銘を受けたからだそうですね。

似鳥:そうです。私が米国に視察に行ったのは1972年。当時、米国の家具の値段は日本の約3分の1で、しかも品質や機能が日本よりも優れていたし、品揃えもたくさんあった。それを実現しているチェーンストアという考え方のすばらしさに感銘を受けたんです。

 最近、総合スーパー(GMS)という業態の不振が言われていますよね。そもそも、フォーマット(業態)が永遠に続くということはあり得ないんですよ。どんどん新しい業態ができて、古いものは敗れていくんです。

 私が初めて米国に行った当時はシアーズが全盛期でした。しかし、その後はKマートが台頭し、その後はウォルマートが席巻する。今やシアーズはKマートと合併している。小売業を営むものは、新しい業態に乗り換えていかなければ生き残れないのです。

 周りが変わらないのなら、そのままでいい。しかし、どんどん変わるでしょ。だから、自ら進化していかなきゃダメ。今のところ良くても、10年、20年先も良いかというと、それは違うと思うんです。

 当時、日本は競争が少なかったから、GMSが全盛期になりました。しかし、その後、専門店が出てきて新しい経営をするようになり、今に至っている。

アメリカの店は“家具”を売っていなかった

似鳥:米国からヒントを得たポイントには、もう一つあります。米国の店には、家具がなかったんです。ここでいう家具とは、箪笥や本棚などの、いわゆる“箱モノ”です。箱モノは住宅に吸収されて、その暮らしは素晴らしいなと思いました。将来、箱モノを売る家具屋っていうのが、成り立たなくなると思ったんです。

 ただし、米国の店にも、テーブルとかイスとか、“脚”が付いている家具、いわゆる“脚モノ”だけはあるんですね。しかし、脚モノを売る店も、大したチェーンストアにはなっていなかった。せいぜい、50店とかその程度。だから、そういう脚モノだけをやっても、チェーンストアは成り立たないと思ったんです。

 だから、やっぱり、目指すべき1つのモデルはシアーズでした。家具だけではなく、部屋の雰囲気を変えるのはカーテンなどのホームファッション。家具だったら10年、20年は買い換えませんが、ホームファッションなら春夏秋冬取り換えられる。ただし、それをやるには価格が安くないとダメ。

 ファッションと同じように、部屋の中もお化粧する。10年に一度買い換える家具ではなく、カーテンなどを安くすれば気楽に買い換えることができます。2~3年で買い換えていく楽しさが、アメリカにはありました。アメリカの家庭は来客が多いから、家の中を快適な場所、交流の場にしようという意識があった。やがて、日本もアメリカのようになるのではないか。そう思ったから、アメリカの真似をしたんです。

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「似鳥社長、巷に広がる「チェーンストア限界論」に物申す」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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