• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

目を覚ませ、日本のプロ野球選手会よ! その2

2006年4月21日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 以前、ある選手が球場へ向かう途中、(つまり通勤途中)交通事故に遭い、負傷してしばらく休養を余儀なくされました。あろうことか、チームは彼が復帰するまでの給料は支払わないと通告しました。これに抗議するため、その選手は日本プロ野球選手会(JPBPA)の弁護士に相談を持ちかけましたが、信じられないことにその弁護士は支援できないと耳も貸さなかったのです。

 2005年2月、前年近鉄バファローズに所属し、この当時その近鉄が合併したオリックス・バファローズの選手となっていた中村紀洋選手(現オリックス)が、ポスティングを経て、メジャーリーグのロサンゼルス・ドジャースと契約をしました。ドジャースに落札されるまでの間、中村選手の翌シーズンの契約をオリックスは保留していました。

 日本の野球協約では、球団は契約に至っていない選手を保留し続けるためには、前年の年俸を日割りにした額の25%を「保留手当」として、1月9日以降支払わなければならないと定められています。ルール上、中村選手は約1500万円を受け取ることになっていたのですが、球団が支払ったのはわずか300万円。

 私は選手会に相談をしたのですが、何の助けも得ることができませんでした。私が大それたお願いをしたわけではありません。野球協約で定められた規約を守るという最低限のことを球団に訴えかけるのは選手会にとって最低限の仕事であると思います。

選手のために迅速に行動するメジャーの選手会

 反対にメジャーリーグ選手会(MLBPA)の例を挙げますと、今年1月、ある私のクライアントの選手が2006年シーズンに向けての契約更改で所属先の球団から年俸ダウンの提示を受けました。米国では、前年年俸の20%以上の減額は認められていないのですが、球団がこの選手に提示してきたのは何と30%以上のダウン。明らかなルール違反でした。

 同選手が2005年に稼いだのは15万ドル。そこから20%のカットとなると、彼の年俸は最低でも12万ドルにならなければならず、この額を提示できない場合には選手はフリーエージェントとなるわけです。当然、私はMLBPAに相談のうえでチームに抗議、結果的に12万ドルを勝ち取りました。ルールの解釈の違いからこの問題は起こっていたようですが、MLBPAは米大リーグ機構(MLB)本部にまで確認作業をしてくれ、選手を助けてくれました。

 それから、以前ウイリー・モー・ペーニャという選手のメジャーリーグ球団との契約の代理を行いました。現在はスター選手として活躍する同選手ですが、当時から多くの球団の注目を浴び多額の契約金を手にすることは確実視されていました。

 ところが、ある球団が突然彼と1万ドルの契約金で合意したと発表。何と、その球団のスカウトが選手の父親のサインを模倣して契約書を偽造していたのです。事実をつかんだ私はMLBPAに相談し、チームもすぐにその選手をフリーエージェントにしました。新たなチームと契約した彼は、390万ドルの契約金を手に入れました。

 ちなみに、これらの問題が起こった時の上記2選手は、マイナーリーグ所属のためMLBPAには属していません。それでも選手の権利が侵されたとあれば迅速に、そして真摯に助けてくれるのがMLBPAなのです。日本のJPBPAはよく「選手個人の問題はサポートできない」と言っていますが、そのような労働組合はほかにあるでしょうか? MLBPAは上の例のように、当然、選手個人の問題もサポートしています。

コメント0

「野球よ!」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長