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さおだけ屋と戦う『うるさい日本の私』

哲学者の体験談から接客の極意をつかみ取る!

  • 荻野 進介

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2006年6月7日(水)

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 よく「お客様からのクレームは天の声」と言われる。クレームがきっかけで、当該商品やサービスが改善されるからだけではない。「自分の指摘を聞き入れてくれた」と、当のクレーマーがその会社や店舗に親近感を抱きファンになってくれるかもしれない。「ミイラ取りをミイラにせよ」という戦法である。

 逆に、そういう「うるさい人間」の対応を誤り、関係をこじらせでもしたら、大変なことになる。最近はネットという強力な武器もあるのだから。

「騒音だらけのうるさい日本」の状況に、クレームをつけまくる「うるさい私」、それが電気通信大学の哲学教授、中島義道先生だ。

さおだけ屋はなぜやかましいのか?

 極度の「スピーカー音恐怖症」である先生は、音漬け社会に我慢できない。電車や駅構内での「足元にご注意下さい」「駆け込み乗車はお止め下さい」あたりはともかくも、「お弁当持参の方は食中毒に注意しましょう」(海水浴場)、「置き引きにご注意下さい!」(霊園)、「本日はご参観ありがとうございます」(京都・二条城)、「タケヤーサオダケー…」(さおだけ屋)、「悔い改めなさい…」(キリスト教宗派)等々、指摘されれば、なるほど、この国は、お節介を通り越した耳障りな音に満ち満ちている。

 先生は恥も外聞もかなぐり捨て、ドン・キホーテのごとく、「騒音」元に乗り込み、電話をかけ、手紙を書く。騒音計を鞄に入れて持ち歩き、ご丁寧に、「静穏権確立をめざす市民の会 代表」(会員は先生だけ)という名刺まで刷って。

 そういう意味で、これは静穏権の確立を目指す理論書ではなく、文字通り、“闘いの書”であるが、そこはかとないユーモアも漂っている。裏返していえば、ねちっこくて論理的、どこか自分勝手というクレーマーの心理と行動特性を楽しみながら学べる書でもある。

 けんもほろろで門前払いの場合も多いが、きちんとした戦果もある。たとえば鉄道会社相手の場合だ。終着駅に着くと、どの電車も駅名を連呼する。あれに先生は噛みついた。

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