• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

読む絶叫マシーン、『クルマはかくして作られる』

真の大量生産の、製造工程のすさまじさを思い知れ!

  • 松井 大助

バックナンバー

2006年6月28日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 クルマ作りと聞いてプラモデルの組み立てらしきものを想像した人には、著者の突っ込みが待っている。それはあくまでも「料理でたとえるならフランベして皿に盛りつけるシーンなのである」と。「出来上がっている部品を組み立てる」というのは、クルマ作りの「一端でしかない」。

 そもそも、金属やプラスチックやゴムやガラスなどからなるクルマの部品は、どこでどのようにして作られているのか。

 本書は、そのナゾを解き明かすべく、著者たちが製鉄所からボディ工場までさまざまな部品メーカーを訪ね歩き、そこで見て聞いて感じたことを、ウィットに富んだ文章とあざやかなカラー写真で切り取ったものだ。「はじめに」には軽快な誘い文句が踊る。

「ともあれクルマ作りの驚異の世界へどうぞようこそ」

いったい、何がそんなに驚異なのか。

企業秘密ぎりぎりのルポと写真

 まずひとつは、よくもまあこんなものを考えたなあ、といいたくなるような工場の仕組みだろう。

 製鉄所では、1杯280トンのコップが煮えたぎった鉄を運び、圧延機が真紅の絨毯のような鉄板を時速40kmではじき出す。ガラス工場では、1600℃の高炉で溶かされたガラスが、光と熱でオレンジ色に染まったトンネルに静かに注がれる。アルミ工場では、5000トンプレスがアルミ塊をメリメリとぺったんこな製品に仕上げる。

 それらのどこか近未来的あるいは原始的な風景は、写真で眺めるだけでもド迫力だ。

 金型工場では、プラスチック部品をたい焼きのように大量生産するための「型」が特殊な技術で製作される。ファブリック工場では、色違いのタテ糸とヨコ糸をたくみに織りなして図柄入りの布地が作られる。本文ではそうした工場の巧妙なしくみにも企業秘密ギリギリまで迫るので、「そ、そんなことをしているのか」と著者と一緒にひっくり返ろう。

 しかし、もっとも印象深いのは現場にいる人々の仕事ぶりだ。

 レザー工場の工場長は、異臭を放つ原皮を前にして「さぞかし立派な牛だったんですねえ」と満面の笑みを浮かべる。自動車メーカーのエンジニアは、「性能の決め手は材質」とコラムに書いた著者に対して、なんと言ったか。

コメント1

「超ビジネス書レビュー」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

私の仕事は経営することではなく、リーダーであることです。

ジェンスン・フアン エヌビディア創設者兼CEO