• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

キリンにとってジーコの4年間は?

ステークホルダーから見たサッカー協会(前編)

2006年6月29日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 技術論や戦術論、または監督論など、様々な切り口でワールドカップの総括がなされるでしょう。そちらは専門誌にお任せし、少々違った切り口で「日本代表とJFAの4年間」を考えたいと思います。

 前回、日本代表チームと日本サッカー協会(JFA)を「比喩として」企業に例えてみました。しかし、JFAは一般の企業とまったく違う次元の団体でしょうか?

JFAにとっての利害関係者は

 JFAは、全国120万人以上の選手や関係者、そしてチームからの登録費やスポンサーからの収入を主たる財源としています。また、サッカーファンは試合のチケットやJFAのロイヤリティを受けた各種商品・サービスを購入する事で直接的にかかわりを持ち、また「サッカーの愉しみ」という無形のサービスを受け取っています。そしてメディアはJFAやJリーグなど各団体が行う試合を取材し、選手にインタビューし、自社媒体を販売します。

 近年、企業の広報・PRの手法や、社会へのかかわり方として「ステークホルダー(利害関係者)」という概念が重要視されています。「新聞記者クラブだけを相手にすればいい」という旧来のPR手法から、その企業に関係をもつ幅広い人々、そして社会に向かってのコミュニケーションを行うことが、企業の価値を高める時代となっているのです。

 顧客、株主だけではなく、従業員、地域住民、行政当局など、企業活動が影響を与える人々のニーズをとらえ、コミュニケーションすることが求められています。

 財団法人日本サッカー協会は、営利を目的としない公益法人です。しかし、その運営のために、様々な局面で事業活動を行い、またサッカー振興のために投資しています。この面での活動は、一般の企業とそれほど遠くない位置にあります。

 JFAのこの4年間を、「ステークホルダー」との関係性、というポイントからから考えてみます。各ステークホルダーにとってこの4年間に、どんなメリットとデメリット、利益と不利益があったのでしょうか。

強化費増額するも、目指すべきサッカー像提示できず

 まず、第1のステークホルダーは直接の当事者である選手と指導者(JFAでは総称して“サッカーファミリー”と呼んでいます)です。彼らは毎年の登録費を払い、JFAの主催大会に参加しています。これは年齢・性別を問いません。企業で例えるならば、株主と言ってもいいのではないでしょうか。

 彼らにとって、この4年間の最大のメリットは、JFA収支の向上です。強化費が大幅に増額されたため、少年層やユース、大学、女子など様々なカテゴリーに対して、これまでにない投資がなされました。特に女子サッカーについては、代表チームを「なでしこジャパン」と名づけて大々的なキャンペーンを行ったうえに、小中学生世代の強化を目的とした「スーパー少女プロジェクト」の実施など、アイデアに満ちた強化策が取られています。

 しかし、各世代のチームにとってのお手本、無形の指導方針である日本代表チームの方向性があやふやだったため、「日本の目指すべきサッカー像」は、JFAは最後まで提示することが出来ませんでした。この点では前代表監督のトルシエ氏の目指すサッカーが、多くの指導者に影響を与えた事と対照的です。

コメント0

「ワールドカップSideB」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

機械を売るんじゃなくて、電気が欲しい方に電気が起きる装置をソフトも含めて売るビジネスをしていこうと。

田中 孝雄 三井造船社長