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笠原健治ミクシィ社長~『宇宙のひみつ』から始まったサービスの探求(後編)

  • 澁川 祐子

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2006年7月3日(月)

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 ネットの世界を知った笠原氏は、以後、IT業界やパソコン業界を把握しようと本を手に取るようになった。

 その頃読んだ本には、至る所に線が引いてある。中でもひときわ赤い線が目立つ本を発見した。ビル・ゲイツを描いた『新・電子立国1 ソフトウェア帝国の誕生』(相田洋/日本放送出版協会)だ。

 定規で几帳面に引かれた幾本もの赤線。「何も知らないからこそ、もっと吸収したかった」という、当時のまっすぐな思いが、そのまままっすぐな線となって残っていた。

 『新・電子立国』は1996年に発売された本で、大学3年生の頃に読みました。『インターネット激動の1000日上・下』(ロバート・H・リード/日経BP社)、『覇者の未来』(デビッド・C・モシェラ/IDGコミュニケーションズ)も、だいたい96、7年に発売された本だと思いますが、そういう本を自分で買ってきては読んでいました。

 ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズの詳しい生い立ちは、本を読んで初めて知ったという感じです。もちろん名前は知ってはいましたけど、はっきりとその人がどういうふうに生まれ育ち、いくつくらいのときに起業し、どういう苦労があって、そのなかでどうやって企業が大きくなってきたのかという話は、本を読むまで知らなかったんです。

 ビル・ゲイツの本になぜ感銘を受けたかというと…うーーん、これは20歳で起業して、20代の若者が自分の製品でもって企業を拡大していった話じゃないですか。同時代における、ある意味いちばんのサクセスストーリーですよね。20年くらい前の話ではあるけれども、自分と同じ年頃の人が裸一貫で起業して、自らの頭と腕だけでここまで企業を大きくしてきた。話としては非常に身近で、読んでいてすごくワクワクしました。

 IT業界の成功譚は、どことなく戦国時代の武勇伝に似ている。“インターネット”という時代の変革期をうまくとらえた者たちの「現代版の立志伝」だからだ。インターネットという最先端ビジネスに身を置きながらも、その心は「戦国武将好き」の昔ながらの経営者とさほど変わらないのかもしれない。

 かつて戦国時代の武将に憧れた少年は、大きくなって、現代のヒーローに夢中になった。そして97年、起業を考えるきっかけとなる、ある人物のインタビュー記事を目にする。

 大学の3年生のとき、勉強のために日本経済新聞と日経産業新聞をとっていたんです。日経産業新聞は毎月3500円くらいで、学生にしてはちょっと高かったんですけど。

 気になった記事があったら、一度読んだあとに切り抜いて、後日見返したりしていました。あんまり続かなかったんですが、そのときのスクラップはいまでも残っています。

 なかでも鮮明に覚えているのは、97年の7月くらいにアマゾンの社長が来日したときのインタビュー記事です。

 その年にアマゾンはアメリカで株式を公開したのですが、記事には「まだまだ赤字だが巨額の資金調達をして、在庫の回転率が4日か3日に1回になった」とか、「バーンズ&ノーブルに比べてもより高い回転率で急成長している」という話が出てきて。あと少し起業物語というか、「もともとは投資銀行にいて、ある日思いついて会社を起ち上げた」という話も載ってましたね。

 これを読んだときに「これからはネットビジネスが来るんだろうな」と確信して、「自分も何かしてみたい」と強く思い始めました。

 それからすぐに求人情報サイトを立ち上げ、大学卒業後に法人化した。2003年、SNSと出会い、検討を重ねた後2004年「mixi(ミクシィ)」の運営をスタートさせた。

 現在、社長としての笠原氏の毎日は多忙を極めている。朝10時には出社し、退社はいつも深夜0時過ぎ。忙しい合間をぬって、会社や家で本を読む。

 家の本棚は学生時代から使っているもの。写真の「(会社の)社長の本棚」の4倍くらいの本があり、縦置きでは入りきらず横に積み重ねて置いてあるという。

 忙しくて、最近では月に4、5冊、少ないときは1、2冊しか読んでないですね…。ネット上で読む機会が増えたことも、本を読む時間が減った理由です。

 本を買うのは、本屋とネットが半々くらいです。本屋に行って、自分の問題意識を思い浮かべながら、バーッと本棚を見る時間が好きですね。そこで気に入った本を買ってきたほうが、ちゃんと読むケースが多い気がします。アマゾンで衝動買いしたものは、読まずに積んでしまうことがあって。

 フラットな状態で本を探そうというときには、渋谷のブックファーストに行くことが多いですね。とりあえずは3階のコンピュータのフロアに降りて、プログラミングの本とかをチェックして、それから4階に上がってビジネス書を見ます。そこで帰ってしまうことが多いですが、たまに1階の雑誌コーナーにも立ち寄ったりします。

 今はマンガや文庫本、新刊のコーナーはあまり見ないですね。もっと幅広く読むほうがいいんだろうなと思いつつも、どうしてもビジネス書が中心になってしまいます。

宇宙に関する2冊

 仕事を想起させる本ばかりが並ぶ中、異色な本が目に留まった。『ホーキング、宇宙のすべてを語る』(スティーヴン・ホーキング、 レナード・ムロディナウ/ランダムハウス講談社)と『宇宙のひみつ』(山梨賢一、津原義明/学習研究社)という、宇宙に関する2冊だ。

 「去年、今年あたりに読んだ本です」と前置きしながら、宇宙に関心を持ったいきさつを次のように語ってくれた。

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