「ワールドカップSideB」

「最後のワールドカップ」が閉幕

国かクラブか、ウルメルス事件が4年後に与える影響

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2006年7月10日(月)

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 1カ月にわたって開催されたワールドカップドイツ大会も、イタリアの優勝で幕を閉じました。開催国ドイツも第3位と健闘、ドイツ国内は期間中サッカー一色に染められた感があります。

 開幕当初はスタジアムに少々空席が見られたものの、グループリーグ終盤戦からはほとんど満員御礼の連続。出場国それぞれのサポーターだけではなく、多くのドイツの人々が会場にも詰めかけ、思い思いのスタイルでサッカーを楽しんでいました。

ベテラン取材陣も運営に高評価

 大会運営は、観客にとってもわれわれメディアにとっても、非常に快適なものでした。ドイツ国内に張り巡らされたドイツ鉄道(DB)のネットワークにより、12会場のほとんどすべての間に直通列車が運行されています。また、試合日には多数の臨時列車も増発され、混雑はしたものの数万人単位の観客の移動手段となりました。

 メディアにはこのDBから無料の乗車証が提供され、ドイツ各地に配置された12会場を、非常に快適かつスピーディーに移動し、取材を行うことが可能でした。日本のような主要都市を中心として放射状に広がる鉄道網と違い、「網の目」状に構築された鉄道路線がフル稼働。連日違う都市で行われる試合を列車移動のみで取材することができました。

 会場や主要駅などの周辺での、ボランティアスタッフの対応も素晴らしいものでした。取材の中で日本から訪れたサッカーファンとお話しする機会が多くあったのですが、ほとんどのファンからは会場運営やスタッフの対応への賛辞が聞かれました。私たちメディアの、時にはわがままなお願いにも快く応じてくれた多くのボランティアスタッフの活躍には頭が下がるばかりです。

大成功に終わった要因と、4年後への不安

 そして何より記憶に残ったのは、ドイツの人々のこの大会への意気込みと、世界から訪れるサッカーファンをもてなそう、そして共に楽しもうという気持ちが強く感じられたことです。この「楽しもう」という気持ちが、ドイツ代表の躍進とも相まってこの大会を成功に導きました。

 会場のプレスセンターや移動中の列車の中で、既に幾度もワールドカップを取材しているベテラン記者の皆さんに今大会の印象を伺ったところ、非常に高い評価が多く聞かれました。これは大会の運営だけではなく、試合内容についても同様です。多くのスター選手が活躍しているクラブが多く存在するヨーロッパで行われた大会ということで、選手達のコンディションも良く、好ゲームも数多く見られました。

 総合的に見て、2006年FIFAワールドカップ・ドイツ大会は、大成功に終わったと言って間違いないでしょう。

 次回のワールドカップは、2010年に南アフリカの開催が予定されています。ただ、その開催については様々な不透明要因が指摘されています。

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著者プロフィール

山城 敬(やましろ・たかし)

山城 敬

フリー編集者。99年よりサッカー関連雑誌の創刊、関連書刊行に携わる。日本スポーツプレス協会会員。プライベートで応援する「マイ・クラブ」は、ジェフユナイテッド市原・千葉と、郷里の地域リーグチーム、ニューウェーブ北九州。2006年ワールドカップを題材にした「ワールドカップ SideB」を本サイトに連載。当時の現地取材の日々が読める「SideA」はこちら。

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