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日本人の心 風流の心 武士の心

『武士道』新渡戸稲造著 矢内原忠雄訳 岩波文庫 400円(税抜き)

  • 松島 駿二郎

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2006年8月4日(金)

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『武士道』新渡戸稲造著

 新渡戸は日本の精神の背骨となって文化を伝えてきた武士道に注目して本書を著した。明治の文人の気概は、「太平洋の懸橋」となるべきとして、本書は英文で起草されている。

 つまり日本固有の精神であっても、広く世界に通用する言語をもって、理解を広めたいという、明治人の心意気がそのまま伝わってくる。

 武士道を支える徳として、剛毅、不撓不屈、大胆、自若、勇気、克己、鍛錬などが連ねられ、続いて古来最高の徳として、愛、寛容、同情、憐憫などを挙げる。切腹(自殺)や敵討ちなどにも多くのページを費やし、当時この書を読む外国人を慄然たらしめた。

 しかし新渡戸は、もしシェークスピアを読んでおれば、カエサルを刺殺した後のブルータスの自刃を知っているはずだ、とする。新渡戸は和魂洋才に富んだ、類い希なる人であった。

 それが故にその「武士道の徳」は現代日本でも立派に通用する。

 太田道灌が刺客に槍で刺されて致命傷を負った時、刺客は道灌の歌を好んでいたことを知っており、瀕死の道灌に向かって

「かかるときさこそ命の惜しからめ」

 と上の句をよんだ。死の寸前の道灌は

「かねてなき身と思い知らずば」

 と下の句をつづけた、というちょっと伝説的な挿話だが、苦痛の極みの死に臨んでの武士道の徳と智の顕現に違いないとする。死の寸前まで風流を忘れるな、ということか。

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