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最近、腹のたつことが多くはないですか?

“新”日本モデルの台頭

  • 原田 曜平

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2006年11月22日(水)

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 いきなりですが、読者のみなさんに質問です。

 最近、「いやなこと」「腹のたつこと」「悲しいこと」が多くないですか?

図1 「いやなこと・腹のたつこと」が多い
図1 「(世の中に)いやなこと・腹のたつこと」が多い
出所:博報堂生活総合研究所「生活定点2006」。同調査は1986年から隔年で実施しており、今回(2006年)は首都圏と阪神圏の合計3293人に、日本人の様々な意識、価値観、ライフスタイルなどの変遷を調査している。以下のグラフは同じ調査による。

 景気は上向いているという報道があふれる一方で、いまだに暗いニュースが少なくありません。少子化に伴う人口減少、年金問題や増税の話題、地方自治体による組織ぐるみの裏金づくり、北朝鮮の核実験・・・。景気回復の明るいニュースと、暗いニュースがごちゃ混ぜに並ぶ時代、生活者は今の世相をどう感じているのでしょうか。

 図1を見て下さい。これは、博報堂生活総合研究所が今年5月に実施した「生活定点2006」という生活者調査の結果です。“定点”という名称から分かるように、この調査は隔年で生活者の意識を観測しています。もう20年間続いているものなので、バブルの時代からバブル崩壊後の不景気な時代を経て、現在に至るまで、生活者が感じてきた“時代の気分”の変遷をしっかりと記録してきた調査と言えるでしょう。

図2  今後、経済的に苦しくなる
図2 今後、経済的に苦しくなる

 このデータが示すのは、今なお生活者を覆う閉塞感です。「いやなこと、腹のたつことが多い」「気がかりなこと、不安なことが多い」「悲しいことが多い」という項目は、この数年横ばい、または減少傾向にあったのですが、今年の調査で再び増加傾向に転じました。特に「悲しいことが多い」という生活者は、前回調査より実に14.2%も増えているのです。

 これは、今回の調査全体を象徴する興味深い現象。閉塞感と同時に生活者の心は不安でいっぱいです。


 「今後、経済的に苦しくなる」と答える生活者も増加傾向にあります(図2)。今回調査では、10年前の調査に比べてほぼ10ポイントの増加。バブル期並みに景気が回復してきたと言われる昨今ですが、生活者は好況を実感するどころか、まだまだ閉塞感や不安感に覆われているというのが実情のようです。まさに「実感なき景気回復」が続いているんですね。

新しい人生の“型”を模索する日本人

 こうした状況は、社会問題や経済的なことだけが要因ではありません。「失われた10年」と呼ばれた1990年代に日本人の生活の“型”が崩れて、新しい“型”が生まれつつある。その過渡期を象徴する不安定な状況こそが、生活者を取り巻く閉塞感・不安感の大きな原因だと私は思っています。

 総務省が2005年に実施した国勢調査によれば、30代前半の未婚率は男性が47.7%、女性が32.6%。これは、バブルのにおいがし始めた20年前に比べると、実に男性で2倍強、女性で3倍強に跳ね上がっています。

 この比率から考えれば、きっと読者のみなさんの周囲にも、結婚しない30代がうようよといるはずです。何せ今の30代は人数が多い。年間の出生数が200万人を超えた団塊ジュニア(1971~74年生まれ)がその世代の中核だからです。

 35歳で独身というのは、もはやそう珍しいことではありません。これは戦後の日本を象徴してきた「核家族」という言葉が、もう10年もすると死語になることを意味します。「一人暮らし」が日本で最も標準的な世帯の姿になるからです。

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