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眠った資産が"お宝”に

成熟市場の再活性化は、縦と横の連携

  • 山尾 敦史

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2006年11月17日(金)

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 「CDはメーカーまたはレーベルが企画・制作し、CDショップに卸して販売するもの」というのが、多くの人の認識であるに違いない。だがクラシック音楽CDの制作販売の中には、この常識を打ち破って新しい業界構造の確立を模索し、既に実績を上げているケースが存在する。

 音楽ソフトの販売などを手がけるタワーレコード(東京都品川区、伏谷博之社長)が企画し、BMGジャパンやユニバーサルミュージックなどの音楽会社に働きかけて実現した音楽CDのシリーズだ。米国のタワーレコードは先頃、倒産したが(関連記事)、タワーレコードの日本法人は2002年にMBO(経営陣による企業買収)によって米本社から完全に独立し、現在はNTTドコモ(9437)と資本関係がある。

マニア垂涎の“お宝録音”を売れる商品に

 タワーレコードのこの音楽CDシリーズは、BMGジャパンが持つ音源で構成した「TOWER RECORDS PRECIOUS COLLECTION」のほか、ユニバーサルミュージックやビクターエンタテインメントが音源を持つシリーズがある。主に廃盤となっていたものの再発売またはアナログレコード時代に録音した音源をCD化したもので、これは、クラシックCDの新しい流通概念を生み出すプランとして注目されるものだ。

 このシリーズの企画は、2004年12月にBMGファンハウス(現BMGジャパン)が持つ音源のCD化でスタートした。当初はどれほどの売り上げが見込めるのか半信半疑であったため、初回プレス数も少なく25タイトルに絞って販売された。

 しかし発売前からリスナーの間で話題になり、予想以上の売り上げを記録した。当初販売が順調だったこともあり、販売はシリーズ化され、来年の3月に予定されている発売分で累計100タイトルを数えることになる。

 この“お宝CD”の成功でタワーレコードは、ドイツ・グラモフォンほかヨーロッパの老舗レーベルを一手に持つユニバーサルミュージックにも同様の企画を打診した。こちらも2006年12月発売分で33タイトルとなる。現代音楽や忘れられた演奏家の録音など、かなりマニア向けの商品が多い中、発売されると多くのCDが売り上げベストテンにランクインするという。その勢いは、通常のCDを凌駕するケースも少なくない。

 こうしたシリーズが企画・発売された背景には、約100年という長い録音史を持つクラシック音楽の中でも、CD化されて販売されているものがごく一部であるという現状がある。かつてアナログレコード時代に名盤と評価されていたものでも、「売り上げのメドが立たない」という理由でお蔵入りになってしまっているものが多いのだ。

 “眠っている曲をもう一度”とも言うべきこのシリーズが成功している要因の1つには、タワーレコードの独占販売のため、限定商品的なイメージを購買層に与え、購入意欲を刺激していると見られる。タワーレコードの企画担当者は「マニア向けのお宝音源や初CD化といった要素がレア感をくすぐり、話題を呼んで売れるのでしょう」と分析をする。

メリットを生み、リスクを回避する契約

 流通という視点でこの企画を見ると、このシリーズに限っては通常商品のように契約販売(売れなかった商品の返品が可)というシステムを維持するのではなく、すべてタワーレコードの買い取りであることも大きな特徴だ。これによってショップ側としては「売れる商品を自ら生み出し、スタッフに自社商品同様であるという認識を植えつける。

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