• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

PS3、100万台突破への道

2006年11月24日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 ゲームビジネスの世界では、「注目のゲーム機は、順調に100万台までは売れる」という定説があります。

 この言葉は、過去のゲーム機の販売データから導き出されたもの。シェアトップになったゲーム機はもちろん、最終的にはプレイステーション(PS)とのシェア争いに敗れることとなったセガサターンも、現時点ではニンテンドーDSに水をあけられているPSPも、発売から100万台を突破するまでは、ライバル機と張り合うようにコンスタントに売れていきました。

 つまり国内市場においては、100万台突破まで順調に売れ続けることが最低ラインであり、それを達成してはじめて「要注目のゲーム機だ!」と認められると考えていいのです。もちろんPS2のように、発売直後に100万台を突破すると、問答無用で「しばらくはコイツで決まり」のポジションを得られます。一方、100万台到達の前に客足が遠のきはじめたマシンは、「あまり気にしなくていいゲーム機か?」という印象を、ゲームファンの心の中に残すことになるのです。

 優れたゲームタイトルを多数抱えているXbox 360は、いまなお国内市場で苦戦しています。これも、スタートダッシュに失敗したことにより「無印クラス」という印象を抱かせてしまったからだと考えると、分かりやすいでしょう。ゲームビジネスでは、スタートダッシュをかけて一気に100万台を目指すことが、きわめて大事なポイントになるのです。

「互換性の問題」が盛り上がらないことこそ気がかり

 11月11日。世界に先駆けて、日本国内で発売されたプレイステーション3(以下PS3)は、国内市場で勝ち残るための第一関門として、まずは発売直後のスタートダッシュに挑みました。一部量販店などには1000人を超す長蛇の列が作られるなど、大きな話題を集めることにより、華々しいオープニングとなりました。

 初回出荷台数は8万~9万台。これはPS2(約80万台)には遠く及ばない数であり、このため市場には品薄感が強く漂いました。私も並んでいた長蛇の列の中には、転売による利ざやを稼ぐことを狙っていると思しき人たちが、多く見られました。明らかにゲームファンではない人が存在しましたし、そこは外国語が飛び交う異色の空間でもありました。

 発売直後から、ネット上のオークションサイトだけでも数千もの出品が乱立。それ以外の場で流通したものや、国外に流れたものもあるでしょう。初期出荷台数の1~2割は、転売屋の元に回ったのではないでしょうか。出荷数が足りず、ゲームファンがすんなりと購入することができなかったのは、やや残念です。

 発売直後に、PS2およびPSのソフトとの互換性に、一部問題があることが発表されました。まだ全タイトルのチェックが終わっていないため総数は不明のようですが、PS2タイトルに関しては、現時点で約200タイトルが互換性に問題があるようです。「グランツーリスモ4」や「みんなのGOLF4」など、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の看板ソフトも含まれています。まだPS2のソフトを遊びたいと考えている人は、互換性に関する情報開示が終わるまでは、PS3を買わないほうがいいでしょう。

 もっとも、新ゲーム機が旧ゲーム機との完全な互換性を備えるのは難しく、100%の互換はほぼ不可能です。だから互換に問題があったとしても、PS3というゲーム機には落ち度がないといっていい。とはいえSCEは「PS3ではPS2ソフトも遊べます」と宣言していたのですから、どの程度の互換性があるかを事前に明示せず、発売日当日(それは量販店などでの販売開始後の時刻だった)に発表するというのは、明らかにゲームファンから相応の反発を招く行為です。

 このニュースを受けて気になったのは、この一件に関して、ゲームファンからの怒りの声が強く聞こえてこなかったことです。

「デジタルエンタメ天気予報」のバックナンバー

一覧

「PS3、100万台突破への道」の著者

野安 ゆきお

野安 ゆきお(のやす・ゆきお)

ゲームジャーナリスト

ファミコン時代からゲーム業界に参加。1000本以上のソフトを体験し、100冊を超えるゲーム攻略本制作に参加している。ゲーム雑誌編集部、編集プロダクションを経て、現在はフリーランスとして活動中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リクルートは企業文化そのものが競争力です。企業文化はシステムではないため、模倣困難性も著しく高い。

峰岸 真澄 リクルートホールディングス社長