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古典の中の古典を読み直す

『古事記 からくり読み解き』 山田永文 おのでらえいこ画 小学館刊 1600円(税抜き)

  • 松島 駿二郎

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2006年11月24日(金)

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『古事記 からくり読み解き』 山田永文 おのでらえいこ画

 『古事記』はおもしろい。一度は読めよ。と何度言われたことか。そのたびに、日本古典大系などを開けてみるのだが、いきなり読めない漢字が連なって、読む気を削がれる。

 この『古事記』はうれしいことに、総ルビ。全部すらすら読める。本文の漢字には右側に読みルビがつき、左側には意味がルビ的にふってある。親切なことだ。

 『古事記』は日本建国の物語。ドラマティックな要素や、仕掛け(あるいはからくりといってもいい)がふんだんにある。それを著者の山田永文は丹念に読み解いていく。

 『古事記』で面倒なのは、神の名前。いきなり、第1ページからアメノミナカヌシ、タカミムスホノカミ、カムムスノヒとずらずら出てくる。それも全部が音的漢字表記なのだからいやになる。

 読み解きの山田は、ここに8柱の神が出てくるが、全部を覚える必要はない。覚えてほしいのはタカミムスヒとカムムスヒの2柱だけ、とズバリと、提言する。これで気持ちが楽になる。他の神々は、古事記の物語では二度と登場しないからだ。

 神々が支配する高天原(たかまがはら)から遣わされた神々が、芦原の国(日本列島)を創造し、神々の活躍によって、日本という国が形成されていく。

 その過程が、おもしろい物語として語られる。そこにはいくつもの「からくり」が潜んでいる。それを解き明かすというのが、著者の構想だ。

 国造りの過程ではいくつもの物語がある。ヤマタノオロチ退治、アマテラスを洞窟からおびき出す物語、イナバノ白ウサギの物語などが有名だ。

 ところで、『古事記』は一体どうして出来たのだろうか。第40代天武天皇が、「我が国にもきちんとした歴史書を作るべきだ」と命じた。それが完成したのは和銅5年(715年)だといわれている。全3巻に分かれ、最初の巻が神々の物語、つまり神話だ。2巻3巻は神武天皇以来の天皇の歴史が記されている。

 国家の歴史書が出来たところで、日本という国は、近隣の中国などと同様に、一人前の国になったのである。

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