12月2日発売日、新宿西口ビックカメラにできた列。家族連れが目についた
12月2日。Wiiは日本市場に姿を現しました。出荷された35〜40万台程度が初日完売、3週間前に発売されたプレイステーション3の累計販売台数はもちろん、およそ1年前に発売されているXbox 360の累計販売台数も軽々と抜き去り、両者にダブルスコア以上の差をつけることに成功。昨今のゲームビジネスではめったに見られない完勝劇を演じてみせました。
販売当日の大手量販店の前には長蛇の列が作られ、店舗によっては深夜の時点で予定人数に達し、整理券が配布されました。特定の店舗だけで比較すると、PS3の販売時のほうが行列が長かったのですが、これはPS3が特定の店舗のみに大量販売され、限られた店に購買者が殺到したために起きた現象。Wiiは、各店舗に一斉に行列が作られているため、それぞれの行列は少なくても、そのエリア全体では、より多くの人たちが行列に参加していた計算になるでしょう。
またPS3の行列とは違い、小さい子供を連れた家族連れなど、ごくふつうのゲームファンが目立ちました。外国人の姿はきわめて少なく、転売屋と思しき人たちも少なかったようです。これは今後もWiiが潤沢に出荷されるとアナウンスされており、転売のメリットが少ないと推測されていたためでしょう。Wiiは北米地区で先行発売されたので、海外からの直輸入業者が北米に向かったことも、その要因かもしれません。
常識外れのソフト販売数が物語るもの
Wiiの販売時の各種データを見ると、ソフトの売れ行きが驚くほど順調だったことが目を引きます。
普通、ゲーム機の発売時には、マシンの販売台数と全ソフトの販売本数が、ほぼ同数となります。「マシンと同時に、まずは遊びたいソフトと1本買う」人が多数派を占めるためですね。PS3では約0.8〜0.9本、いまや爆発的ヒットとなっているニンテンドーDSでさえ、マシンとソフトの販売数の比率は、0.9〜1.0になっていました。
しかしWiiは違うのです。マシン発売と同時に、ソフトの売行きがマシン台数を大きく上回り、マシン1台につき1.6〜1.8本以上のソフトが買われているというデータが業界筋では出ています。ソフトがこのような売れ方をしたゲーム機は、ちょっと記憶にありません。
従来と、たかが1本弱の差じゃないか、とあなどってはいけません。購入者の過半数以上が、「まず遊びたいソフト」だけでなく、いくつかのソフトをみつくろっていった。これはゲームビジネスの常識から大きく外れているといっていい現象です。コントローラー同梱で割安感があるソフト「はじめてのWii」が17万本前後の販売本数を記録しているので、これが数値を押し上げているのも確かですが、Wii本体が35〜38万台売れているのですから、これだけが決定的な要因とは考えづらい。
Wiiのソフトの売れ方の最大の理由はなにか。これは仮説に過ぎませんが、もしかしたらWiiは、最初から「家族」という単位が購入を希望した、史上初のマシンだからかもしれません。
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