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「育児の社会化」って、子育てのアウトソース化のこと?

  • 小橋 昭彦

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2006年12月12日(火)

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 いじめ問題と並び、児童虐待でもやりきれないニュースが続きます。地元紙を開いたら、一面トップに兵庫県内の虐待事例の分析結果が伝えられていました。それによると、2004年度に県内のこども家庭センターが受け付けた相談・通告は1014件で、そのうち817件が虐待と認定されたそうです。文部科学省の発表に、2005年度の兵庫県でのいじめの発生件数が942件とありますから、表に出てきている件数では、ほぼ並んでいる状況です。

 記事に紹介されていた社会学者のコメントによれば、児童虐待の背景として、これまで中心だった親の心理的な要因に代わり、社会的、経済的な要因に注目が集まっているといいます。個別のカウンセリングではなく、社会としての対応が迫られているということでしょう。こうした認識をもとに、あるいは少子化対策などの文脈でも、「育児の社会化」という言葉を聞きます。最近では、平成17年度版国民生活白書のむすびで、「『子育ての社会化』が期待される」とありました

「社会化」は家族の解体、という見方

 最近見かけた同種の表現に「介護の社会化」がありました。こちらは、介護保険に代表される制度として、その一端が具体化されています。では、育児の社会化で目指されるのは何でしょうか。前述の国民生活白書では、子育ての社会化について、「子育てが家族の責任だけで行われるのではなく」「社会全体によって」取り組まれることと説明されています。より具体的には、「親世代だけでなく、同世代の友人、あるいは会社の同僚、近隣に住む人々など、社会全体で何らかの子育てに参加する、あるいはそれができる仕組みを構築していくこと」ということです。

 調べていて気になったのは、このテーマがときに論争のまとになっていることでした。どうやら育児の社会化が、ある種のアウトソースのようにとらえられているようです。愛情で結ばれるべき親子の関係を、外部化するように思われる。そのことが家族に与える影響を心配するのが、育児の社会化を危惧する見方のひとつです。そういえば介護の社会化についても、「老親への愛情を尊ぶべき」といった声があったのを思い出します。

 なるほど、それを憂う気持ちも理解できないではありません。

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