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KAT-TUNデビュー戦略の知恵
~サービサイズとその対極と

  • 小橋 昭彦

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2006年12月19日(火)

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 今年の芸能界を振り返って、話題のひとつは6人組アイドルグループ「KAT-TUN」のデビューでしょう。コンサートやドラマで先に人気を集めていたこともあり、3月にシングル、アルバム、DVDが同時発売されると、それぞれのチャートで1位を獲得する3冠を達成しました。10月にはメンバーの1人が無期限の休業に入るという出来事もあり、なにかと注目されたことでもあります。

 もっとも、デビューシングルの販売戦略には、あきれた人もいたようですね。通常版に加えて、違う写真を使ったジャケットの初回限定版が6種類。熱心なファンは7枚を揃えることになります。収録曲は同じなのに、パッケージが違う。こうした戦略は他のアーティストでも見かけますが、7種類ともなると、そこまで徹底して「モノ」として音楽を販売する姿勢に、ビジネスとしての潔さを感じる部分もあります。

モノはサービスの缶詰

 サービサイズという言葉を知ったのは、KAT-TUNのデビューを見届けた頃のことでした。税制調査会の第12回基礎問題小委員会の資料として、千葉大学の倉阪秀史助教授が紹介されているところによると、「ものを用いずにサービスのみを提供する」ことを意味しています。自動車を売るのではなくレンタカーを提供する、農薬を売るのではなく害虫駆除サービスを提供するなどが一例です。

 サービサイズの考え方がおもしろいのは、「物質的財は、サービスを輸送可能または利用可能な形にするための缶詰」と表現されるように、消費者に提供する中身とそれに付随する部分を分けて考えさせてくれるところです。中身だけを提供する企業になれば、環境負荷の少ない経営につながります。

 もっとも、「缶」に価値がないかというと、そんなことはありませんね。

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