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近代陶芸の巨匠の業績を辿る「生誕120年 富本憲吉展」

  • 杉江 隆

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2007年1月26日(金)

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 緑豊かな芝生と四季折々の草花に彩られた東京都立砧(きぬた)公園の一角に世田谷美術館は佇んでいます。

 旧来、世田谷区には数多くの芸術家が住み、創作活動の居が構えられてきました。

 同館ではその特色を活かして、在住作家の研究や展覧会を開催すると共に、音楽や映像など、ジャンルを超えた様々な芸術を紹介しようと、地道ですが実に価値ある活動を続けています。


英国デザインと日本の伝統工芸を融合させ、近代陶芸の「道」を示した富本憲吉

 同美術館では近代陶芸の巨匠 富本憲吉の足跡を辿る「生誕120年 富本憲吉展」を3月11日まで開催しています。 

 富本憲吉は1886年、奈良県安堵村の桃山時代から続く旧家に生まれました。幼少の頃から絵画と数学が得意で、東京美術学校では建築と室内装飾を学び、卒業後2年間にわたり英国に留学を果たしました。

 陶芸との出会いは、英国留学中のことで、19世紀を代表する芸術家ウイリアム・モリスの工芸・デザイン思想に惹かれ、触発されたと言われています。

 帰国後は白樺派や民芸運動とも関連の深い英国人版画家・陶芸家のバーナード・リーチと親交を結び、安堵村の自宅に楽窯を築き、本格的な作陶の世界へと入っていきます。



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『色絵更紗模様中皿』 1941年 京都国立近代美術館蔵

 近代的な陶芸を目指した富本は、多彩な技法を駆使し、洗練された格調の高い傑作を世に送り出しました。1955年には、第1回重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定され、また陶芸界では板谷波山に続き2人目となる文化勲章を受章しました。 


富本の生きた時代をより忠実に再現し、その足跡を辿る

 本展では富本憲吉の全容に迫るため、下記4つの時代に区分し、代表作品と共に多彩な資料が展示されています。

I「東京美術学校から留学、帰国」(1908~1912年)
II「大和時代」(1913~1926年)
III「東京時代」(1926~1946年)
IV「京都時代」(1946~1963年)

 今回必見の作品は「色絵更紗模様中皿」と「色絵金彩羊歯模様大飾壷」です。

 まず「色絵更紗模様中皿」は「東京時代」(1926年奈良県安堵村から世田谷区上祖師谷に移住し、単身故郷の安堵に戻った1946年までの約20年間)に制作された1941年の作品です。

 模様のモチーフは祖師谷の自宅玄関脇に植えてあった定家葛(ていかかずら:夾竹桃の一種。歌人・藤原定家に由来)の白い花で、本来は五弁の花びらを、富本は意匠としての連続性を持たせるため、意図的に四弁の花模様にしたものです。

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