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あなたの会社の人事に『渋滞学』を

たとえば、アリから学べることは多いのである

  • 荻野 進介

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2007年2月21日(水)

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『渋滞学』 西成活裕著 新潮選書 1200円(税抜き)

『渋滞学』 西成活裕著 新潮選書 1200円(税抜き)

 渋滞学。耳慣れない言葉だ。そうだろう、物理と数学の理論を核に、交通工学、建築工学、社会心理学、生物学、医学を横断し、「望ましくない渋滞をいかに緩和させるか」を考える、できたばかりの学問なのだから。

 渋滞といえば車だが、取り上げられる対象はそれにとどまらない。人、バス、電車、エレベーター、飛行機、インターネット、はたまた昆虫のアリ、森林火災、生体内におけるたんぱく質の働きにまで著者の筆は及ぶ。

 渋滞学の門に入るには、「自己駆動粒子」という概念を理解する必要がある。自分自身の意思を持ち、自発的に動くことができる粒子のことであり、ニュートンが考えた力学の3原則、1:慣性の法則(物はその速度を維持し続けようとする)、2:作用=反作用の法則(物体間では作用があれは必ず反作用がある)、3:運動の法則(物体の加速度は加わる力の大きさに比例し、質量に反比例する)があてはまらない。

生物も粒子、ってどういうこと?

 生物も粒子だと考えれば、人やアリ、そして人が動かす車、バス、飛行機も、すべて自己駆動粒子となり、それらの数が増えすぎて、にっちもさっちもいかなくなると、そう、渋滞が起きるのである。

 高速道路の渋滞原因は、緩やかな上りの坂道で起こる自然渋滞が3割以上とトップを占めるという。多くの車が坂道の存在に気づかず、アクセルを踏んで加速するのを忘れてしまい、後ろの自己駆動粒子(=自動車)が追いついてくる。当然、後続車はブレーキを踏んで減速する。これが後ろの車に次々に波及し、渋滞が発生するのだ。

 自己駆動粒子としての人もひとつの場所に増え過ぎると、駆動性が失われてしまい、ニュートン力学が支配する普通の物体に近くなる。すし詰めの朝の通勤電車で、ひとりでに身体が浮き上がったり、左右に倒れそうになったりするのを誰でも経験したことがあるはずだ。

 ただし、アリの場合は、ある程度、密集して進むほうが動きが速いともいう。なぜだろうか。

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