「小橋昭彦の「ニュースを読む目」」

「限界集落」:消滅はあなたの「共有地」に影響する

自由競争・自己責任の限界を超えられますか

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2007年2月27日(火)

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 法事に帰ってきた叔父が、息子と話をしていました。1学年のクラス数を尋ねられて1クラスと答える息子に、叔父は他の学年について聞き、それもやはり1クラスと知って驚いた様子。横から、子どものクラスは14人と伝えると、「そうか、そんなに減ったか」とため息です。叔父が過ごした半世紀あまり前、この地域にまだ小学校が2校あったことを思えば、隔世の感があるのでしょう。

「やはり少子化か」
 と言う叔父に、それは違う気がして、
「いや、そもそも若い世帯が少ないんですよ」
 と答えたのでした。

 1世帯あたりの子どもの数ではなく、子育て世帯数が減っていることが、この地域の児童数減の背景にあるというのが実感です。若い世帯は都市部に出て、地域には高齢者世帯が残される。年々少なくなる子ども会の構成人数を思うと、今でこそ切実でありませんが、集落の限界化への対策に取り組むに遅くはないと感じます。

集落の維持の限界点

 限界集落というのは、半数以上が65歳以上の世帯になり、冠婚葬祭や農地の共同管理などが難しくなった集落のことを言います。国土交通省の調査によれば、全国で6万2271ある集落(町内会単位が目安)のうち、12.6%がそれにあたるといいます。十年後には誰もいなくなって消滅状態となる可能性のある集落も422にのぼるとか。

 農林水産省から発表されている集落の実態調査によれば、総戸数が9戸以下の集落が4849と推計されています(ただしこちらの分母は14万4284で、比率にすると約3.4%)。戸数がひと桁になると、寄り合いなどの機会が減少することが報告されています。そこまでになると、集落の存続を前提とした取り組みはほぼ不可能でしょう。従来型の集落を維持するためには、学校があって次世代を育てる環境の残るうちでないと難しい。

新しい基準を迫る解決への道

 もっとも、そのための対策についてはコンセンサスが得られているとはいえません。まずは問題点を整理する必要があります。限界集落問題のひとつは、そこに住む人たちの暮らしや景観に関わる、いわば内部的な問題です。

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著者プロフィール

小橋 昭彦(こばし あきひこ)

兵庫県の農村に在住。3児の父。NPOを母体に、地域メディアの運営や農業を通した消費者との関わり、里山の持続的発展など、情報社会における地域のあり方を自分の生活を通して探り続けている。本サイトにて連載の「ニュースを読む目」一覧はこちら



このコラムについて

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新聞、ネットの片隅にぽろっと表れた気になるニュースをきっかけに、意外な分野、発想へリンクを張る。情報社会で日々を生きる生活者としての眼が生み出す「思考系雑学コラム」。

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