「データで読み解く、日本人のひみつ」

日本のこと、好きですか?

愛国心の高まりとバブル待ち少女の共通点

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2007年2月28日(水)

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 日本が流行っています。

 もう、巷で言われ尽くされているかもしれませんが、本当に流行っています。古くからある日本文化を尊び、古き良き時代の日本を懐かしみ、そして日本に誇りを感じる。まさに“日本再認”と言えそうな盛り上がりです。

日本を誇りに思う生活者が急増

 例えば、続編の公開が決まった「ALWAYS三丁目の夕日」。昭和30年代の貧しく、しかし精神的な活力があった頃の日本を描いた映画です。第1作は延べ270万人の観客を動員し、30億円を超える興業収入をたたき出しました。ハリウッド映画があまり好調でない中、他の邦画を見ても本当に元気ですよね。昨年、邦画の興行収入は過去最高となり、21年ぶりに洋画を上回りました。

図1 自尊心回復
図1 自尊心回復
「日本の誇れること」を聞いた。出所:博報堂生活総合研究所「生活定点2006」。同調査は1986年から隔年で実施しており、今回(2006年)は首都圏と阪神圏の合計3293人に、日本人の様々な意識、価値観、ライフスタイルなどの変遷を調査している。以下のグラフのデータは同じ調査による

 また、日本茶を出す「和カフェ」や、浴衣などの「和服」の流行も本格化していますし、サッカーの中田英寿さんも、引退発表後の世界旅行の最中にスーツに雪駄姿でパーティーに出席して注目を集めました。サッカーワールドカップや、野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)など、国家の威信を懸けたスポーツイベントが、驚異的な視聴率を稼ぎ出すようになっています。武士道にスポットライトを当てた『国家の品格』が200万部を超えるベストセラーになったのも、記憶に新しいところです。

 こうした日本的な価値観を見直す“日本再認現象”は、生活者調査のデータからも定量的に裏づけられます。博報堂生活総合研究所が実施している「生活定点」調査では、サッカーの日韓ワールドカップが開催された2002年を境に、日本を評価する生活者の見方に大きな変化が生じたことが分かります。特に顕著なのは、戦後の日本が積み重ねてきた努力の結果を再評価する動きです。

図2 グローバルより日本が優先
図2 グローバルより日本が優先

 例えば、「日本の誇り」として、「経済的繁栄」を挙げる生活者はバブル崩壊後から一貫して減少していましたが、2002年を底に上昇に転じ、今年の調査では21.1%に達しました(図1)。このほか、「高い科学技術の水準」や「国民の勤勉さ、才能」を挙げる生活者は、いずれも25%を超えるようになりました。

 同様に「世界の基準より、日本の基準を優先すべきだ」という回答も2002年を境に急上昇し、今年の調査では実に61.5%に増えました(図2)。日本の技術レベルの高さに対する自信、同時に日本の国益を守ろう、という意識の高まりが鮮明になっています。

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著者プロフィール

原田 曜平(はらだ・ようへい)

原田 曜平

慶應義塾大学商学部卒。博報堂ストラテジック・プランニング局、博報堂生活総合研究所を経て、2007年より研究開発局・研究員となる。2003年JAAA(日本広告業協会)広告賞・新人部門受賞。専門は日本と中国の若者や、富裕層の研究など。共著に『モノの意味事典−monom−』(博報堂)、『10代のぜんぶ』(ポプラ社)、日本の富裕層を分析した『黒リッチってなんですか?』(集英社)、『ニューリッチの成功法則―目指せプチ富豪!年収2000万円突破で世界が変わる!』(東洋経済新報社)がある。2006年11月〜07年8月まで「データで読み解く、日本人のひみつ」を好評連載。



このコラムについて

データで読み解く、日本人のひみつ

今、生活者は何を考え、何を求めているのか。“時代の気分”を探ることは、ビジネスチャンスをつかむために欠かせない要素の1つです。このコラムでは、生活者を観察する新進気鋭の若手研究者が、生活者調査のデータやインタビューなどから読み解いた、マーケティングに効くちょっといい話をお届けします。

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