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今年を「女性の品格」元年に!

日本の新しい女性像が今こそ求められている

  • 松浦 由希子

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2007年4月11日(水)

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 女性の社会進出が当たり前になった今こそ、女性には品格が求められる。そう説いた『女性の品格』(PHP研究所)が昨年10月の発売以来、発行部数が22万部を超す静かなブームとなっている。今なぜ女性の品格なのか、著者の坂東眞理子・昭和女子大学学長に聞いた。 
(聞き手はNBオンライン編集長 川嶋 諭)

女性の品格
坂東眞理子著 PHP新書
定価720円(税抜き)

  『女性の品格』を書こうと思われたきっかけから聞かせてください。坂東さんから見て、昔の日本女性、あるいは世界の女性と比べて、今の日本女性には問題があるということですか。

  女性が社会で活躍することは大事なことですが、今バリバリ働いている女性を見ると、違和感を覚えることがあるんです。男性と同じように「勝ち組」を目指して、出世や権力、収入ばかりを目標とする人が多い。

 私たちの世代が女性差別撤廃だの女性の社会進出だのと言ってきたのは、こんな女性を増やすためだったのか、と残念な気持ちになります。女性には、従来の会社人間の枠にどっぷり浸かった男性の権力志向や拝金志向とは違う、新しい価値観を日本の職場に持ち込んでほしいという思いがある。

 もう1つ、昔は女性の教育の目標として「良妻賢母」のような理想像がありましたが、そんな時代ではなくなりました。社会進出に伴って女性のあらまほしき姿が見えなくなり、スタンダードがなくて迷っているのではないだろうかという思いもあって、装いや言葉遣いなどのハウツー的なものから行動規範のような概念まで盛り込んだ現代女性の理想像を本にまとめてみようと考えたのです。

ロールモデルよりも品格が大切

  確かに働く女性の問題を取材すると、必ずロールモデルがないと言われます。それでもタイトルが働く女性のロールモデル云々ではなく、あえて品格としたところが面白いですね。

  お金や出世といった職場での成功がすべてではない、人間としての器量、成長を重んじなければならないという思いを込めたつもりです。タイトルは女性の品格ですが、男性も同じですよね。うまく社内を泳いで、時々の権力者に取り入ることだけで出世していく人は、男性の目から見ても魅力がないでしょう?

 それよりも人間として度量が大きくて、自然と頭が下がる人の方がずっと魅力がある。女性にも、そうした品格のある人を目指してほしいと思います。

  今は男勝りに猛烈に働く女性と補助的な仕事で満足している昔風の女性に2極分化している気がしてなりません。

写真:山下 裕之

  バランスが取れた女性が少ないことは確かですね。やはり働く女性にとって、子供が産まれた時に仕事と子育てを両立させる体制が整っていないという問題が非常に大きいのだと思います。

 出産から10年くらいは、いわば「ペナルティーボックス」にいるような、まともに戦えない時期があるけれど、子供が大きくなれば再び戦線に復帰できる仕組み、体制があるというのが理想ですね。子育ては人を成長させますから、復帰後、優れたリーダーになる可能性だってあるんです。

 昔なら、お前が好きで産んだんだから、自分の責任で何とかしろと言われましたが、少子化ショックもあって、企業も少しずつ変わりつつあるのかなと思います。

企業が教育を放棄して大学の役割が大切に

  企業も人を大切にする経営を思い出したのでしょうか。バブルが弾けて、日本の企業は人を大切にする経営から切り捨てる経営に舵を切ったように思えてなりません。日経ビジネスではその問題点を書いてきました。そういう企業は必ずしっぺ返しを受けると。

  米国の悪しき部分を真似てしまった結果ですね。日本企業は本当に人を育てなくなりました。短期で雇い入れるいわゆる非正社員は当然、教育もしない。

 社会人の教育は、ここ10年足らずの間に急速に失われました。あまりに急に失われたせいで、企業が事の深刻さを理解していないのではないかと心配になります。

 大学の立場からすると、昔は日本の企業に教育力があったから、大学は遊んでいられた。ところが企業が教育できなくなった今、大学に期待される役割が再び大きくなっているんです。

  今の日本にとって、教育改革は本当に大きなテーマですね。

  昔は、偏差値は悪いと言われながら、偏差値で輪切りになって、大学ごとに入る学生の粒がある程度揃っていました。それが全入時代になって、かなり幅のある人が1つの大学に入るようになった。

 できる人にはよりよい教育、足りない人には補うような教育といった具合に、大学でしっかりと教育しないといけないから大変です。

 昭和女子大はマンモス学校と違って、昔から少人数で丁寧に教育することが売り物でした。以前はしつけが厳しいとかオールドファッションだとか言われましたが、面白いことに今では状況が逆転して、ポジティブに評価されるようになっています。

まず第一歩は挨拶をきちんとすること

  実は先日、京都の教育改革を取材したら、堀川高校などでは生徒が本当にきちんと挨拶をするのに驚かされました。訪問した人が嬉しい気持ちになる。これは本当は企業にも通じる大事な教育ですよね。

  昭和女子大でも是非見習わなければなりません。昔なら、大学生相手に挨拶しろなんておかしいと言われたかもしれませんが、抵抗なく人に挨拶できるようにすることが結局は本人にプラスになる。自然と挨拶できるようにして学生たちを世の中に送り出したいと思います。

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