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ロダンへの愛と自らの天才に引き裂かれた女性の悲劇

自分を生きた女たち~カミーユ・クローデル(1)

  • 松島 駿二郎

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2007年5月11日(金)

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天才は鏡のごとく
一方の側は光を受けるが
もう一方の側は
ざらざらと錆び付いている
  ポール・クローデル(カミーユの弟、詩人、劇作家、駐日フランス大使)

 これは、天才彫刻家ロダンの弟子であり、ロダンに大きな影響を与えた姉、カミーユ・クローデルの天才に、弟のポールが付した賛である。ロダンの陰に隠れて、自らの天才とロダンの天才との葛藤に、心を錆び付かせていった女性の悲劇。

粘土遊びが好きだった少女時代

 カミーユ・クローデルは1864年に4人兄弟の2番目の娘として生まれた。兄は生後2週間で夭折した。おかげで、カミーユは長女という意識で育っていった。父は地方の登記所の収税官。豊かではないが、地方のブルジョワだった。

 カミーユは美しく育った。
「秀でた額、小説以外では出会うことのない深い青色の目」

 その美しさは地方だけではなく、出会った誰をも感動させるものだった。と弟のポールは書く。カミーユは強い性格で、姉弟喧嘩でも、いつも勝利した。最後は何発かの平手打ちで喧嘩は終わったという。

 カミーユは、奇妙なことに、土をこね回すのが好きだった。その土を仕入れに、付近の山や河原に行かされるのが、弟のポールの仕事だった。

 ブルジョワの仲間入りをした父は、土いじりをしているカミーユを見て、地方のアルフレッド・ブーシェという若い彫刻家を家庭教師に雇った。

 この人選が当たった。ブーシェは外観だけでなく、内側になにを込めるかが、塑像の要諦であることをカミーユに教え込んだ。ポールの詩人としての才能も大きく羽ばたき始めた。父親は、2人の姉弟をパリに留学させた。カミーユは踊り立つような気分で、美の都に着いた。

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