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(3)私に、あなたに、構造欠陥は見抜けるか?

  • 山岡 淳一郎

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2007年5月11日(金)

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 今回は、マンションの構造欠陥問題に焦点を当てたい。

 連載開始後、一部の読者の方から「耐震偽装されたマンションのパンフレットやモデルルームを見れば『柱、梁の少なさ、細さ』や『安普請』は一目瞭然、騙されたのは購入者の『自己責任』」とのコメントを頂戴した。

 確かに消費者が「転ばぬ先の杖」と建築の知識を蓄え、専門家にアドバイスを求めることは大切。一定のリスク回避にはなるだろう。

 ただ、私自身、建築や法律の専門分野に身を置く知人がいて、彼らに教えを請うにしても、パンフレットやモデルルーム程度の情報を基に新築マンションの耐震偽装や施工不良などの構造的欠陥を見抜くのは至難の業だと思っている。といって今から建築構造の知識を「分かる」レベルで身につけるのは不可能だ。何しろ耐震偽装は、1級建築士をそろえた建築確認検査機関も歯止めにならなかったし、消費者のマンション選びをサポートする会社に依頼してさえ、危険を察知できなかった例も個人的に知っている。素人にはとても太刀打ちできない。

 大多数の消費者は、建築知識を持ち合わせていなくても、マンションは安全だと「信用」しているから売買が成り立っている。

 信用は社会全体で形成される。耐震偽装事件はここに亀裂を入れた。耐震偽装を見抜けなかった専門家たちは、「悪意で騙そうとする犯罪に巻き込まれたのだから仕方ない」と弁明するが、そう単純ではない。騙したのか騙されたのか分からないまま、構造設計上、強度不足とされるマンションは、どんどん建てられている。偽装事件は、その氷山の一角として発覚したから大きな衝撃を与えたのだ。

サンプル調査で1割以上に強度不足の恐れ

 現在、国土交通省が進めるマンションの耐震性に関する抽出調査によれば、389件の新しいマンション(2001~05年頃に建築確認)のうち1割を超える40件について、同省の外郭団体・日本建築防災協会は構造設計上の疑問を呈し「強度不足の恐れがある」と指摘している。たまたま抽出した新築マンションの1割超で強度不足なのである。日本全体で分譲マンションの総戸数は約480万。いったい、どれだけのマンションが…と、愕然とする。

 もはや消費者の「自己責任」や供給側の「悪意」では片づけられない。潜在的なリスクは「他人ごとではない」のだ。だから、再び、この問題を俎上に載せることにした。

 新築マンションの1割以上が「危ない」とすると、根本的な問題は「安全・安心」に暮らせる優良物件も、そうでない不良物件も同じように「(品質が見えない)ブラックボックス」として売買される流通の「不透明さ」にあるとしか言いようがない。

 住宅の耐震性や省エネ性、防音性などの性能を等級で示す「住宅性能表示制度」は、かけ声倒れでいまだ普及しておらず、建設会社に課せられた新築住宅の瑕疵担保期間も「10年間」にとどまっている。

 住宅市場が構造欠陥マンションを淘汰するには、具体的にどのような点を変えていかなければならないのだろうか。ヒューザーが販売用に使っていたパンフレットを携えて、ある専門家を訪ねた。

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大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長