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「日本:アジアにおけるスイス」の選択肢

  • ブルース・ホルコム

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2007年5月10日(木)

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 10年ぐらい前にエコノミスト誌がその年の年末版に未来を予測する記事を載せました。いろんな予測の中で、特に私の目を引いたのは日本についてのものでした。すなわち日本はアジアにおけるスイスになるであろうという予測だったのです。

 つい最近この予測を思い出すきっかけとなったのは、英字新聞で読んだシンガポールについての記事です。その見出しは「シンガポール:アジアにおけるスイスを狙っている」でした。

 シンガポールは中国の猛烈な競争に対してあの手この手で政策を構築してきています。注目の1つはアジア系の金持ちをシンガポールへ誘致するという国策です。そもそもシンガポールは治安がよく、アジアの中でも生活水準が高く住みやすい国です。しかも中国系、インド系、マレー系などからなる多民族の国でもあります。

 それらの有利な条件を武器にして政府が具体的な誘致策を設けています。例えば所得税の上限は20%、キャピタルゲインおよび金利収入は無課税です。またシンガポール国外の収入および資産も無課税です。

 なかなか魅力的な優遇のもとでプライベートバンキングも急速に発達しています。日本の観点から見てこの政策を担当しているシンガポールの大臣の発言も興味深いものがあります。「この政策は雇用を創出し、サービス産業を促進し、資金を国に持って来るし、そしてわが国の低出生率を補うのです」。

 当然日本はシンガポールと異なる点が多いです。経済の規模がまったく違うし、人口も多いし、多民族国でもありません。しかし日本もアジアにおけるスイスになる選択肢が十分可能だと思います。

 「アジアにおけるスイス」というのは2つの意味合いを持つと思います。その1つはシンガポールが狙っていると同様に、主に経済的な意味合いです。

 シンガポールには及ばなくても、ある程度の税制改革(例えば、少なくとも日本国外の収入と資産を無税にすることとオーストラリアと同じように相続税をなくすこと)を施せば、環境汚染や激しい貧富の格差、政治の不安定などを懸念している中国人やインド人などにおける富裕層は、生活水準の高い日本を拠点にする人が増えるに違いないのです。

コメント13件コメント/レビュー

ブルース・ホルコム氏の意見の大部分に賛成で、私もそれに似たことを考えてきた。日本は人種のるつぼになるべきなのだ。日本というのは元々外部から来たものを取り込んで自らの強みにする国柄だと思っている。しかし、今の日本の構造は、脱皮した殻の方に住み続けているような状態だ。良い議論があればほとんどの日本人は「誰かそれをやってくれる人間が出てくれれば」とか口にするだけだが、そんな誰かは出てこない。私の考える人種のるつぼは、裕福層優秀層に加え、極貧の国の子供たちを考えている。放っておけば餓死するであろう子供たちを間引きして日本で育て、両方の子供たちの生存率を高め日本に来た子供たちの教育水準を上げる。力のない片田舎の人間だからたかが知れているが、自分で出来ることから始まると信じている。色々の国で力のある人が日本に住めば安全保障も高まる。軍事力はなくしても良いだろう。今すぐ無くすことを決めたとしても、実際に無くすには時間がかかる。そのころには国境は意味をなさないものになっているはずだが・・・(2007/05/14)

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ブルース・ホルコム氏の意見の大部分に賛成で、私もそれに似たことを考えてきた。日本は人種のるつぼになるべきなのだ。日本というのは元々外部から来たものを取り込んで自らの強みにする国柄だと思っている。しかし、今の日本の構造は、脱皮した殻の方に住み続けているような状態だ。良い議論があればほとんどの日本人は「誰かそれをやってくれる人間が出てくれれば」とか口にするだけだが、そんな誰かは出てこない。私の考える人種のるつぼは、裕福層優秀層に加え、極貧の国の子供たちを考えている。放っておけば餓死するであろう子供たちを間引きして日本で育て、両方の子供たちの生存率を高め日本に来た子供たちの教育水準を上げる。力のない片田舎の人間だからたかが知れているが、自分で出来ることから始まると信じている。色々の国で力のある人が日本に住めば安全保障も高まる。軍事力はなくしても良いだろう。今すぐ無くすことを決めたとしても、実際に無くすには時間がかかる。そのころには国境は意味をなさないものになっているはずだが・・・(2007/05/14)

素晴らしいご意見で大変参考になりました。小生もスイスのように日本もなれないかと考えましたが、それは最近騒がしい憲法改正問題と絡んでのことです。スイスは軍隊を持ち、徴兵制も実施していると聞きます。しかし、永世中立が認められ、戦争をしないことが世界から認められています。日本のような経済大国になったところが認められるでしょうか。もう一つは移民政策についてです。こちらは、経済力のある人、能力のある人に優先的に門戸を開くというやり方は、世界では実施されているということを聞きながら、日本の施策としては思いつきませんでした。ただ、日本の場合は、現在流入してきている外国人は、人数的に肉体労働に近い労働力の補充が目立つことです。日本社会のニ-ズとどう整合性をとるか悩ましい問題です。K.M.`07.5.12(2007/05/12)

筆者の提言は高所得者や技術者などの移民を個別選択的に受け入れる仕組みを作ってはどうかということでしょうが、そのような人々はアメリカ、カナダ、オーストラリアなどの国への移住も可能でしょう。銀座にマンションを買ったという中国人は日本への移住を希望しているのでしょうか?多分違うでしょう。投資の延長線上でマンションを買って日本という異国での生活を楽しんでいるだけなのではないでしょうか。日本人はあまり日本から離れたがりませんし、また外国に対しては本能的な警戒感を抱いている国民だと思います。それが移民を拒み、外国からの投資もハゲタカファンドだと嫌っている理由なのかもしれません。良い悪いは別にしてそれが日本を日本たらしめている文化の一部で、これからも変わらないでしょう。日本がアメリカやカナダと移民政策を競い合うような国になることはないでしょうし、私もそうならないで欲しいと願っています。(2007/05/11)

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