「デジタルエンタメ天気予報」

「団塊発、世界へ」。2007年、DSは再加速する

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2007年6月1日(金)

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写真は、シリーズ内の最高傑作のひとつ「パズルシリーズ Vol.12 美術館」。筆者は絶対の自信を持ってオススメします。他にも「スリザーリンク」「ジグソーパズル」「クロスワード」など、高齢者でも楽しめる多数の定番ソフトあり (c)2007 HUDSON SOFT (c)2007 nikoli

 ついに、2007年春が過ぎてしまいました! 

 これを機に、テレビゲームビジネスの中で、大人用のゲームソフトの重要度が、ぐぐん! とアップしました。多くの人には釈迦に説法かもしれませんが、2007年春は、団塊世代が定年退職をはじめる時期にあたるからです。

 みなさんご存じのとおり、「団塊世代」とは戦後すぐに生まれた人たちのことです。一般的には1947〜49年生まれの世代を指します。その最大の特徴は、世代別の人口が多いことです。つまり、この世代のハートをつかんだ商品は、他の世代のハートをつかんだ商品よりも、より大きなヒットになるわけです。

 そんな団塊世代が定年退職しはじめました。多くの人たちが、時間に余裕ができるようになりました。「ゲームファン全体に行き渡ったし、そろそろ品薄状態が終わるのでは?」という予測を裏切り、いまなおニンテンドーDSが爆発的な売れ行きを維持している理由のひとつが、ここにあるといっていいでしょう。

地味なソフトにこそ注目を!

 大人向けのゲームというと、つい「脳トレ」や「Nintendogs」のような大ヒット作ばかりに注目しがちですが、DSの勝因は、むしろ地味ながら確実に普及しているソフトが多いこと。ゲームショップのパズルゲームの棚を眺めると、多種多様な大人向けゲームがあることに驚くはずです。

 ハドソンがリリースしている「パズルシリーズ」などが、その代表でしょう。ターゲットは完全に大人。ストーリーもなければ、ゲームを説明してくれるキャラクターもいません。ただ良質かつ大量のパズルを用意し、1本のソフトに詰め込んでいます。タッチペンで扱えるため、初心者でも操作が難しくないのもポイントです。

 同シリーズは、2006年3月23日に第1弾を発売して以降、2007年3月までに17タイトルをリリースした人気シリーズ。こういった地味な大人向けソフトが並んでいることが、大人たちに「ソフトがたっぷりとある」という安心感を与えることに成功しているのです。

次なるターゲットは米国の“ベビーブーマー”

 退職する団塊世代をターゲットにするという戦略は、いったん成功すると、大きなメリットがあります。

 団塊世代というのは、日本特有のものではないからです。第2次世界大戦に関わった国では、日本と同様、戦地からの帰国者の増加→婚姻数の上昇、という理由により、この世代の人口が多い。アメリカにおけるベビーブーマー世代などがそうですね(厳密には、ベビーブーマー世代は、もう少し幅広い世代を指しますが)。

 今は全世界的に「仕事を辞めて、退職金を得て、時間が自由に使える世代」が一気に増えつつある時代なのです。

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著者プロフィール

野安 ゆきお(のやす・ゆきお)

野安ゆきお

1968年生まれ。ファミコンの時代から、テレビゲームの関連記事・単行本の執筆に専念。製作に参加したゲーム攻略本・ゲーム関連書籍は100冊を超え、プレイしたゲームは1000本を超える。

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