昨年末の教育基本法改正を受け、「学校教育法」「教育職員免許法」「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」などの改正案、いわゆる教育3法安が衆議院を通過した。新聞やテレビの報道では、様々な危惧も指摘されている。これで本当に学校は変わるのか、教育がよくなるのか、という論調も多い。
教育職員免許法改正案では、教員免許に10年の有効期間を設定する。更新するには講習を受ける必要がある。この講習の内容が未定で、更新に際し、恣意的な判断が入り込むことにならないか、という声もある。
こんなことを言うとあちらこちらから指弾されそうだが、免許更新制を含め、時代の流れなのだろう。首相の重点政策の1つが教育基本法の改正で、教育3法の改正もそこからの必然だ。もっと時間をかけて論議すべきだという意見は中央教育審議会でもあった。しかし、そうはならなかったのが現実だ。
新たな職の設置で階層組織が可能に
学校教育法改正案では、学校に新たな職の設置を可能とすることを定める。現行法第28条に小学校の職員に関する規定がある。「(1)小学校には、校長、教頭、教諭、養護教諭及び事務職員を置かなければならない。ただし、特別の事情のあるときは、教頭又は事務職員を置かないことができる。(2)小学校には、前項のほか、必要な職員を置くことができる。(以下略)」。これは中学校にも準用される。
高等学校の場合は少し違って、第50条に「(1)高等学校には、校長、教頭、教諭及び事務職員を置かなければならない。(2)高等学校には、前項のほか、養護教諭、養護助教諭、実習助手、技術職員その他必要な職員を置くことができる。(以下略)」とされている。
今回の改定では、副校長、主幹教諭、指導教諭などを置くことができるとした。これまでのいわゆるナベブタ組織から、「校長 ─ 副校長 ─ 教頭 ─ 主幹教諭 ─(指導教諭)─ 教諭」というラインが生まれる可能性が出てきた。なべのフタのように全体(教諭)がフラットで、つまみ程度の管理職(校長、教頭)がいる状態からは、大きな変化である。これもまた時代の流れなのだろう。既に全国的に任命主任制が定着し、副校長や主幹といった「必要な職員」を置く自治体もある。
教員は一人ひとりが教室の主宰者
しかし私は、中教審でも発言したが、少なくとも学校はナベブタ組織でよいと思っている。学校で、集団や個人に対する教育の方法は様々にある。しかも教員は一人ひとりが直接教育活動に従事している。いわば、それぞれが教室の主宰者である。もちろん経験年数や能力の違いが指導力の差となることはある。
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