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第5回 控えめな感情となまめかしさの「白描画」

彩色のない、墨で輪郭をとっただけの画法

  • 宮島 新一

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2007年6月7日(木)

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 1967(昭和42)年の秋に名古屋の徳川美術館で「絵巻名品展」という大規模な展覧会が開かれた。徳川美術館は通っていた高校に近かった。また、近所にもっとも親しくしていた同級生が住んでいたこともあって、存在だけは知っていた。2人で潜り込んで怒鳴られ、追いかけられたこともあったが、その頃はまだ何をするところかよく知らなかった。

 そこに陳列されていた「源氏物語絵巻」をはじめとする国宝の数々はさぞかし壮観だったに違いない。だが、まだ、どこが良いのか満足に理解できるまでになっていなかった。印象に残ったのは、彩色のない、墨で輪郭をとっただけの「白描画(はくびょうが)」と称される一群の絵巻であった。

『源氏物語絵詞』(白描画) 徳川美術館所蔵 
邸内に忍び入った匂宮が、裁縫する女房たちの中に、浮舟を見つける場面

『源氏物語絵詞』(白描画) 徳川美術館所蔵
邸内に忍び入った匂宮が、裁縫する女房たちの中に、浮舟を見つける場面


 その時に展示されていた中では『豊明絵草紙(とよのあかりえそうし)』(前田育徳会)がひときわあでやかであった。日本の絵画は彩色の美しさが何よりの特徴である。それをわざと絶って、墨だけで宮廷男女を描くことから生じる控え目な感情となまめかしさ、その皮肉な効果はいかにも鎌倉時代らしい趣向である。

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