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私が校長室を出る理由

校長の意志は教員に伝わらないのか

  • 荒瀬 克己

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2007年6月14日(木)

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 今、学校の組織を変えるというような法案が審議されているのは、なぜだろうか。それは根底に「学校教育に問題がある」という判断があるからだ。答申をまとめる中央教育審議会(中教審)の議論でも、「学校組織に校長の意志が反映されないので、様々な問題が解決されない」「校長の意思が反映されるよう、副校長・主幹などの新たな職を置くべきだ」という声が確かに多かった。

 組織を変更しなければならないほど、校長の意志は反映されていないのか。もしもそうだとしたら、それはなぜか。

 校長ならば、おそらく誰もが学校の教育課題を把握していて、その克服や解決のために日夜考えている。子どもたちのことを思い、学校の教育力向上について腐心しているのである。だからこそ学校組織、教育活動は校長の意志を反映する必要がある。それなのに、なぜ校長の意志が教員に伝わらないのか。

「教員組合」が問題なのではない

 一昔前だったら、教員組合のせいだという声が上がったのだろう。しかし最近は学校によって異なるが、組合への加入率は下がっている。それでも「いまだにこり固まった組合員がいて、何でも反対している」という声があるかもしれない。だが本当に「何でも反対する」「本当に働かない」教員がいるとすれば、それは組合員であることよりも、教員としての適格性の問題だ。

 いわゆる“問題教員”に関しては、「教員組合のせい」というよりも、校長の指導力、同僚たちの見識、教育委員会のありようが問われているのである。だからこそ教員組織を変えるしかない、教育委員会に文部科学省の指導を入れるしかない、という声が出てきたのかもしれない。

 しかし、組織を変えたら、校長の意志は本当に伝わるのか。現在伝わらないものが、伝わるようになり、学校は良くなるのか。

 学校の中には、確かにいろいろと解決すべき課題がある。それを否定するつもりはない。また、あってはならない問題が起こっていることも事実だ。だが、学校がどうしようもない状態になっているとは思わない。多くの学校で、現状を分析し、改善と一層の充実に向けて地道な取り組みが行われている。そういう学校では、校長の意思は教員に伝わっているのか、いないのか。現行の、いわゆるナベブタ組織の中では、校長の意志は伝わらないのかどうか。

教員の声に耳を傾ける和田中・藤原校長

 思い出すのは、杉並区立和田中学校の藤原和博さんだ。いわゆる民間人校長である。「よのなか科」という独自科目を創設し、自ら授業を担当する。教育委員会から下りてくる各種の調査や報告なども、意味の見いだせないものには応じないらしい。教職員が生徒と接する時間を少しでも多く確保するためだ。

コメント2件コメント/レビュー

学生の頃、校長先生はよく出かけていて、校長室には鍵が掛かっている事が多かった。進学校だったし、よく何かの研究校にも指定されていたから、対外行事だけでも多忙だったろう。いまはどうなのだろうか、校長先生は学校に居て仕事ができるのだろうか。だいたい、小中学校というのはあまりにも多様だ。公立校なら立地や地区の環境、生徒の家庭環境や近隣の住宅地の世帯層にも左右される。それを全国均一に「こうすればうまく行く」という特効薬はないと思う。(2007/06/14)

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学生の頃、校長先生はよく出かけていて、校長室には鍵が掛かっている事が多かった。進学校だったし、よく何かの研究校にも指定されていたから、対外行事だけでも多忙だったろう。いまはどうなのだろうか、校長先生は学校に居て仕事ができるのだろうか。だいたい、小中学校というのはあまりにも多様だ。公立校なら立地や地区の環境、生徒の家庭環境や近隣の住宅地の世帯層にも左右される。それを全国均一に「こうすればうまく行く」という特効薬はないと思う。(2007/06/14)

校長の構想・意思が教師に伝わらない、組織を変えればコミュニケイションが改善できると言う発想では失敗すると思います。(組織の階層が少ないほうが良いに決まっているし、本当の原因に誰も触れていないからです)、また上手く行かなければそれを糊塗する言い訳がまかり通る事になります。此れは企業の経営風土改革と非常に似ています。人は納得しないと動かないし、社長が自から部下の方に下りてコミュニケイションを取ることは当たり前として、小さな成功事例を素早く水平展開し、経営幹部(教師)にやればできると気つかせ、そのやり方を教えて、実施させ、沢山褒めて上げることが結果を出す王道。一旦組織が動き出せば、彼ら(教師・経営幹部)から知恵が出てきてどんどん良くなる。素朴な疑問は、学校改革では何故成功事例を組織的に水平展開できないのでしょうか?  (2007/06/14)

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