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オレも更年期障害なの?

  • 山崎 雅保

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2007年6月15日(金)

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 いまだに驚く人がいますね。
 実は俺、更年期障害に苦しんでて…。
 え? 男にも更年期障害があるの!
 無理もありません。一昔前までは、一般医師の間での認知度でさえ20%程度だったというのですから。

 ボクはかつて、体も心も動かせぬ悶々とした日々を過ごしました。
 仕事に集中できず、原稿なんか手もつけられぬ苦しみ。編集者に見限られるのではないかとの恐れ。日々痛感する体力・気力の衰え。周囲に不機嫌をふりまく己への嫌悪感。このままでは収入が激減してしまうとの焦り。味覚も臭覚も鈍磨し何を食べても砂を噛む悲哀。どうしても飲みすぎてしまう酒。

 当時は、重いうつ気分から抜け出られぬまま「もうこのまま死んじまったほうがいい」と幾度も思い詰めました。

 けれど、ありがたい巡り会わせ。ある雑誌から「男性更年期障害の専門医に取材を」との依頼を受けたのです。電話の向こうの女性編集者が笑います。

「男性更年期は、ひどいうつ症状をともないがちなんだそうですよ、ふふふ」。
原稿遅れの言い訳に「うつ病かも…」をくり返していたボクをからかう笑いでした。

 男性更年期は、一般に認知されていないがために深刻な障害をまねきがちだ。男性更年期障害に伴いがちなうつ症状であるにもかかわらず、それが更年期を下敷きにした症状なのだと認識しないでいると、うつ症状が悪化し本格化してしまう危険がある----。これがあの取材の折に、もっとも印象に残った要点です。

 今でこそ広く知られるようになった「男性更年期とうつ症状との深い仲」ではあるけれど、当時のボクには鮮烈な啓示でした。

 専門医は、言いました。
 「男性更年期障害に由来のうつ症状に苦しむ患者さんに『あなたは男性更年期。うつ症状の主原因は男性ホルモン(テストステロン)分泌量の低下です』と伝えると、少なからぬ患者さんの表情が明るくなる。その日以降すっかり元気になってしまう方さえある。『このうつ症状は自分のせいではなかったのだ。加齢にともなう体の変化の結果だったのだ』と安心し自責感から解放されるからです」

 取材の中で、ボクは告白しました。
 「実を言うと、ボク自身もうつ病状態に苦しんでます。これも男性更年期障害の症状なのでしょうか」

 専門医は「今の年齢は?」とたずねた上で、ニヤリとほほ笑みながら言いました。
 「可能性大ですね。心配ないですよ、更年期障害は一時的なものです。必要ならホルモン補充療法も行いますが、たいていは自然に終わります。気力も体力も精力も、遠からず回復します。大丈夫です」

 ボクは安心しました。気力・体力のみならず、精力も回復してくれるのか。うれしいっちゃありゃしない。

 ゲンキンなもんです。専門医と別れたボクの足取りは軽やか。あの日をもってうつ病気分は消失に向かい、ほどなく味覚・臭覚も戻ってくれました。

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