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人前でゲームするなんて、恥ずかしいこと
~でしたよね?

1996年に蒔かれていた携帯ゲーム大ヒットの種

2007年6月15日(金)

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 いま、携帯ゲーム機が大ヒットしています。ニンテンドーDSは、月産250万台という市場空前のペースで生産されているにもかかわらず、日本国内では品薄状態が続いているのはご存じの通り。また、その陰に隠れているとはいえ、プレイステーションポータブル(PSP)も発売から2年足らずでミリオンセラー・ソフトを輩出するなど、堅調な人気を保っています。

 この大ヒットの理由は、これまではゲームに触れなかった人――すなわち高齢者や女性などが、ごく自然に携帯ゲーム機を楽しむようになったことがあげられます。大人が楽しめるソフトも増えてますし。…といった解説が、よくあります。

 しかし、それではあまりにも説明不足だ! と言い切ってしまいましょう。過去のデータを読み解き、現在そして未来のデジタルエンタメの空模様を予測していく当コラムでは、いま、大人たちが携帯ゲーム機に夢中になっているのは、およそ10年前に蒔かれた種が、ついに花開いたからに他ならないのですよ! と強く主張したいと思います。

すべての原点は1996年にある

 昔からゲームに接してきた方は、ぜひ10年ほど前を思い浮かべてください。その当時、携帯ゲーム機(当時はゲームボーイが主体です)のメインユーザーは子供たちでした。社会人はもちろんのこと、たとえば高校生が外出先でゲームを遊ぶ姿すら、ほとんど見かけませんでした。当時の高校生にとって、外出先で携帯ゲーム機を遊ぶのは「ちょっと恥ずかしいこと」だったからです。

 でも、いまは違います。高校生が携帯ゲーム機を持ち寄り、みんなで遊んでいる姿を見かけるのは、珍しいことではありません。これを読んでいる方も今日電車の中で、若い女性が携帯ゲーム機を遊ぶのを見たんじゃないでしょうか。もしかしたらあなたも遊んでいましたか? それを恥ずかしがることも、もうありませんよね。

 どうして、このような変化が起きたのでしょう? ここに、大人向けゲームのヒットの法則が隠されています。

 カギは、じつは1996年にあるのです。そのときに蒔かれた種が、2005~2006年になり、ついに花開いたのですね。そのときに蒔かれた種とは、空前のヒットを記録した2つのソフト「ポケットモンスター」と「たまごっち」です。

携帯ゲーム機を原体験とする世代の誕生

 「ポケットモンスター」は全世界でシリーズ累計1億本を突破したモンスター級のヒットゲーム。小学生たちが夢中になったのは、みなさんご存じの通りです。「たまごっち」も同様に、全世界で4000万個のヒットを記録しました。低年齢の子供たちが飛びつき、みんなが夢中になる大ブームが起きたことは、もはや説明するまでもないでしょう(注:ここで紹介している「たまごっち」の販売個数は、21世紀になってから発売された新バージョンを含まない数値です)。

 この2タイトルには、大きな特徴が2つあります。ひとつめは、これらが男女を問わず楽しめるゲームだったことです。とりわけ「たまごっち」はそうで、小さな女の子たちも、小さな液晶画面を見つめて、ボタンを押して操作することを、ごく自然なこととして受け入れました。じつは「たまごっち」こそが、小さな女の子が遊ぶようになった、初のスマッシュヒット・ゲームなのです。

 ふたつめは、これらが携帯できるゲームだったことです。

 10年前の子供たちは、テレビ画面を使ったゲームを遊ぶよりも先に、「自分で持ち運べるゲーム機」に夢中になった初の世代なのです。それまでの世代とは、まったく違うゲームの原体験を持つことになったのですね。

 この2タイトルが大ブームを巻き起こしたことにより、男女を問わず、ゲームを持ち運んで遊ぶことを、ごく自然に経験してきた世代が、10年前に誕生したのです。

コメント5件コメント/レビュー

たまごっち、懐かし~い!。発売当時、「昨日、○○が死んだんだ」と、仕事中にIBMの男SEさんがちょっと涙目で話していたのを思い出します。私はたまごっちなど、全く興味が無かったので、ポッカーンでしたが。いい時代です。子供のころに種をまいとけば、その子が大人になったころに、同じようなものを流行らせることができるという理論、なるほどと思いました。今、子供のころに見ていたアニメ、ドラマなどのDVDが大人買いの対象になっているのを見れば、一目瞭然ですね。私もその一人です。これからは、将来を見込んだ商戦では、子供たちがターゲットになっていくんでしょうね。マインドコントロールというわけではないでしょうが、ちょっと怖いです。(2007/06/15)

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「人前でゲームするなんて、恥ずかしいこと
~でしたよね?」の著者

野安 ゆきお

野安 ゆきお(のやす・ゆきお)

ゲームジャーナリスト

ファミコン時代からゲーム業界に参加。1000本以上のソフトを体験し、100冊を超えるゲーム攻略本制作に参加している。ゲーム雑誌編集部、編集プロダクションを経て、現在はフリーランスとして活動中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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たまごっち、懐かし~い!。発売当時、「昨日、○○が死んだんだ」と、仕事中にIBMの男SEさんがちょっと涙目で話していたのを思い出します。私はたまごっちなど、全く興味が無かったので、ポッカーンでしたが。いい時代です。子供のころに種をまいとけば、その子が大人になったころに、同じようなものを流行らせることができるという理論、なるほどと思いました。今、子供のころに見ていたアニメ、ドラマなどのDVDが大人買いの対象になっているのを見れば、一目瞭然ですね。私もその一人です。これからは、将来を見込んだ商戦では、子供たちがターゲットになっていくんでしょうね。マインドコントロールというわけではないでしょうが、ちょっと怖いです。(2007/06/15)

DSは単なるゲーム機ではなく、パーソナル・デバイスとして「脱皮」する可能性を秘めていると思います。もちろん、無線LAN端末として考えた場合、現在搭載されているチップでは役不足かも知れません。例えば無線LAN端末としての機能。Wi-MAX等のチップが省スペース化・省電力化され、任天堂さんが指向している「安全性」もクリアされDSに搭載されたとすれば、ゲームだけではなく他の用途への広がりも予想されます。(2007/06/15)

30代にもゲームウォッチの洗礼があったと思うんですけどねぇ・・・。(2007/06/15)

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