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(6)無関心=無防備、管理組合を襲うこれだけのリスク

  • 山岡 淳一郎

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2007年6月22日(金)

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 世の中は年金問題で上へ下への大騒ぎとなっているが、マンション住人が半強制的に徴収される管理費や修繕積立金の不透明な使途は見過ごされがちだ。

 管理会社に任せればいい。面倒なことには係わりたくない、と目を背ける。しかし、その間にも建物は傷み、コミュニティは荒れ、いざ大規模修繕となったときには資金不足…。「マンションが嫌になったら売って出ればいい」と思うかもしれないが、マンションの値段は買ったとたん2割落ちる。分譲価格5000万円のマンションも、買った時点で4000万円でしか売れなくなる。地価は停滞し、所得は伸びない。多額のローン残債を抱えていては、売りたくても売れない。

 管理費への無関心→業者に丸投げ→資金不足→建物とコミュニティの疲弊→資産価値の急落、と負のスパイラルに陥る前に手を打ちたい。そのカギを握っているのは住民自身だ。

管理組合「はじめの一歩」

 マンションの購入者は、入居したら管理組合のメンバーとなる。「自分たちの資産は自分たちで守る」という大原則の下での生活が始まる。その「はじめの一歩」をうまく踏み出せば、資産価値も維持することが可能だ。初手として、大切な管理費、修繕積立金に目を向けてみよう。

 前回のコラムで、管理費等の出納は、管理組合名義の口座に収められる「原則方式」と、管理会社名義の口座に入れられる「収納代行方式」、口座名義は管理組合だが管理会社が通帳と印鑑を同時保管してコントロールする「支払一任代行方式」があることに触れた。代行方式では、月々の管理費等がノーチェックのまま管理会社の裁量に任せられかねない。

 ちょっと話は古くなるが、1990年当時、民間最大手のデベロッパー系管理会社は「預託制度」の名の下に住民から直接自動振り込みで管理費を集め、積立金を自社名義の当座預金口座にプールしていた。マンション管理の委託契約は管理組合との間で交わされており、住民からの直接自動引き落としは不可解極まりない。しかも、全国各地のマンションからの修繕積立金を特定の当座預金口座で保管。マンション個々で異なる修繕にどう対応したものか。一説には、当座預金残高を担保にして融資を受け(貸す方も貸す方だが)、親会社のデベロッパーがマンションを建てまくったとも言われている。

 人のフンドシで相撲をとるどころの話ではない。管理会社は住民の管理費や積立金を「金づる」にしていたと言われても仕方あるまい。代行方式は、その名残りなのだろうか。建設省(現・国交省)は、管理会社に対する住民側からの強硬なクレームを受けても抜本的改善を見送った。「見てみぬふり」のようだ。管理費等の徹底的な透明化を求める動きは、不動産、建設業界と政官のスクラムの前にはじき飛ばされてきた格好だ。近年、倒産した管理会社の修繕積立金の使い込みが発覚し、裁判沙汰にもなっている。

当座のよりどころは国交省の指針

 現状、代行方式を採用している多くの管理組合は、管理会社に管理費等の収支内訳、使途の明細を質すところから管理の内側へ踏み込んでみてはどうだろう。国交省の「マンション管理標準指針」では、管理会社との関係で次のような対応を「標準」としている。

・委託する管理会社がマンション管理業務者登録簿への登録業者であることを確認する。
・重要事項について管理業務主任から説明を受け、書面を受領している。
・委託業務費の明細等が明らかになっている。
・管理業務委託の契約書が、住民(区分所有者)または利害関係人の求めに応じて閲覧できる状態で保管されている。
・「管理費と修繕積立金の区分経理」「修繕積立金の使途範囲」「管理費と修繕積立金に関する納入義務・分割請求禁止」などについて、国交省「マンション管理標準規約」と同趣旨の規定が置かれている。

 これらの条件が満たされていなければ、「国交省指針」を盾に管理会社に改善を迫りたい。全国約3200管理組合・約30万戸のマンション居住者が加入する「全国マンション管理組合連合会」の穐山精吾会長は、「新しいマンションに入って管理組合ができたら、まっさきに(管理会社から渡された)原始規約と長期修繕計画を見直すべき」と言う。やはり、最初の一歩が肝心なのだ。

 一方で、管理費や修繕積立金は、その金額が安すぎても、後々、支障を来す。事実、高経年マンションの多くが、積立金不足で苦しんでいる。妥当な線の目安はどのくらいだろうか。

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