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中国の即席都市、七変化する「温州モデル」

  • 藤田 宏之

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2007年6月25日(月)

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 成長路線をひた走る中国。人々は成功を夢みて競争し、都市部では高層ビルが急造される。

 『ナショナル ジオグラフィック日本版』6月号では、生き馬の目を抜く中国経済の現実を浙江省の実態を通して紹介した。



急ピッチで建設が進む麗水の西洋風高級住宅「白雲苑」で、時給50円の作業員がコンクリートを運ぶ。最高価格が6000万円もするこの地区の住宅を買えるのは、工場経営者や高級官僚、土地開発業者など、一握りのエリート層だ。
急ピッチで建設が進む麗水の西洋風高級住宅「白雲苑」で、時給50円の作業員がコンクリートを運ぶ。最高価格が6000万円もするこの地区の住宅を買えるのは、工場経営者や高級官僚、土地開発業者など、一握りのエリート層だ。

 浙江省の玄関口である温州空港の書店には、『恐るべき温州人』『温州人が金もうけで成功する50の秘密』といった本がずらりと並んでいる。

 温州人の商魂のたくましさは、せっぱつまった苦境から生まれたものだった。この地域の土壌は耕作に不向きだし、山がちな地形のために内陸部へはろくに道路が通じていない。そのため温州人は海に向かわざるを得ず、17世紀の明朝末期には、すでに交易が盛んになっていた。しかし1949年に政権を握った共産党は、海外との貿易を禁止し、ほとんどの私企業の活動を封じた。

 1980年代初頭にトウ小平の「改革・開放」政策が始まったときも、温州はほかの地域に遅れをとった。北京のように住民に教育が行きわたっておらず、上海のように海外からの投資を呼びこむ力もなかったからだ。経済成長を加速するため、政府が貿易と関税に特権を与える経済特区を設けることになったときも、選ばれたのは香港に近い深センだった。

 だが温州には、“商魂”というかけがえのない資源があった。温州人は、家族経営の小さな作業場をいくつも設け、10人そこそこの従業員で単純な品物を生産してきた。そうした作業場が、時代とともにいっぱしの工場に発展し、温州はローテク産業の一大中心地になった。現在、中国で販売される靴の4分の1は温州で製造されている。世界的に見ても、ライターの70%は温州製だ。温州の経済活動の90%以上は民間企業が支えている。


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リストラなどつらい経験もありましたが、多くの山に登ったことで、別の景色が見えやすくなりました。

吉田 秀俊 VAIO社長