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成功のために
「身も蓋もない努力」をできるか

『カンブリア宮殿』の著書、村上龍氏に聞く

  • 谷川 博

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2007年7月6日(金)

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テレビ番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)における22人の経営者との対談を収録した単行本『カンブリア宮殿 村上龍×経済人』。
「良い経営者」とは――。企業人が追求してやまない、この普遍的テーマに、人気作家、村上龍氏が独自の視点で迫った。
登場するのは著名、話題、異色の経営者たちだ。村上氏がそこに見た、優れたリーダーの資質と魅力とは。

(聞き手は日経ビジネスオンライン 谷川 博)

――テレビ番組やその内容を収録した本書を通じて、視聴者や読者に伝えたいことは。いわゆる「成功の秘訣」ですか。

図版

『カンブリア宮殿 村上龍×経済人』
村上龍著、テレビ東京報道局編、日本経済新聞出版社、定価1600円(税抜き)

村上 確かに、この本やテレビ番組に登場するゲストは皆さん、「人生の成功者」と言える方々です。ただ、あなたたちメディアもそうだと思うけど、これまで日本では「成功」についてあまりにもイージー(安易)に語られ過ぎてきた嫌いがある。

 なぜ、その人が成功したのか──。これを説明する際には、たいてい語り手が「きっかけ」「苦労」「秘訣」の“3点セット”を持ち出しますよね。心当たりがあるでしょう。この3点セットがあると、聞き手は安心するんです。「自分には成功のきっかけがなかっただけだ」とか「成功者は苦労しなければならないから大変だ」とか。聞き手がそう思うことで、ある意味、社会の均一性が保たれる。でも、成功とは本来、そういうふうに定式化できるものではない。

 こう言うと、身も蓋もないようだけれども、ゲストの皆さんは成功するために、まさしく「身も蓋もない努力」をしている。大事なのは、そこまで努力をする対象がある、ということなんです。

 世の中には、そこまで努力をしない人や、できない人もいる。でも、そういう人たちは決して「怠け者」ではありません。まだ、努力の対象が分からなかったり、見つけられなかったりしているだけなんだと思うんですよ。

 だから、まず、何のために努力をすればいいのかを分かった人、あるいは努力の対象を見つけられた人、こういう人たちが成功者へのスタート台に立つんじゃないでしょうか。

「成功」の概念を定義しづらい時代

村上 最近、「ニート」と呼ばれる人たちが増えていますよね。人生に目標を持たず、将来のことを考えず、今を何となく生きているような若者たちが。彼らをそうさせているのは、実は我々“大人の社会”にも責任がある。

 誰だって社会で失敗したくないし、「人生の落伍者」にはなりたくない。できれば、皆、成功者になりたいと思っている。でも、大人が「成功とは何か」をきちんと示せていないから、若者がどんどん無気力になっていく。

 もっとも、現代は「成功」という概念が曖昧な時代です。「成功とは何か」は実に定義しづらい。そんな時代だからこそ、僕はあえて前作『人生における成功者の定義と条件』を提示したのです。

 成功者の定義と条件を一言で言えば、こう。
 誇りや充実感のある仕事と信頼できる最小限の共同体を持っていること――。

コメント1件コメント/レビュー

怠け者うんぬんの前に、そこまで没頭できる何かをそもそも持っているのか?という問題ですよね。夢も希望も生きがいも何もないんじゃ怠け者じゃなくてもやる気なんて起こらない。成功する人というのはそういうものを人生の早いうちに見つけられた幸運な人たちなのかもしれません。もっとも運だけでなく、そういうものを見つけたいという純粋な気持ちを個人が持つ事も生きがいを見つけるためには必要だと感じます。(2007/07/06)

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怠け者うんぬんの前に、そこまで没頭できる何かをそもそも持っているのか?という問題ですよね。夢も希望も生きがいも何もないんじゃ怠け者じゃなくてもやる気なんて起こらない。成功する人というのはそういうものを人生の早いうちに見つけられた幸運な人たちなのかもしれません。もっとも運だけでなく、そういうものを見つけたいという純粋な気持ちを個人が持つ事も生きがいを見つけるためには必要だと感じます。(2007/07/06)

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三品 和広 神戸大学教授