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素質足らずでも勝てる『マラソンの真髄』

~不世出のランナーが初公開した“企業秘密”

  • 荻野 進介

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2007年8月1日(水)

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瀬古利彦 マラソンの真髄

瀬古利彦 マラソンの真髄』瀬古利彦著、ベースボールマガジン社、1600円(税抜き)

 仕事はよくスポーツになぞらえられる。それも野球やラグビー、サッカーといった団体競技だ。でも仕事は本当に団体競技なのか。職種によるだろう。実際のサッカーの試合ではボールがひとつだが、例えば営業マンの場合、それぞれがボールを持たされて孤独なドリブルを強いられているイメージがある。

 仕事=個人競技だとしたら、真っ先に頭に浮かぶのがマラソンである。素質は必要だが、毎日の地道な努力のほうが大切という点で、マラソンと仕事は似ているのではないか。

 この本の、「マラソンは、絶対に素質に頼れない。素質二割・練習八割」「自分の成功パターンを見つけてつくり上げていかなくてはいけない、頭を使うスポーツ」といった記述を目にして、予想は確信に変わった。世界に誇る日本人ランナーが自らの“企業秘密”であるマラソン練習のノウハウを惜しみなく明かしたこの本は、仕事力アップのための虎の巻だ。

 瀬古の目標はマラソンで勝ち世界一になること。そのためには、スタミナとスピードとを最高の形で融合させたスピード持久力が必要と考えた。一番効果的なのが一定の距離を全力で走り抜くTT(タイムトライアル)という練習である。力を出し切る訓練であり、これを熱心にやったおかげで自分の限界を超える120%のバカぢからを出せるようになった。

トラック競技の練習をマラソンに生かす

 瀬古のすごいところは日々の練習以外で、TTのタイムを上げるにはどうしたらいいかまで考えたことだ。答えはトラック競技の活用である。マラソン選手だからトラック競技には出る必要はないが、練習の柱である20キロと40キロのTTの時間を短縮させるには、5000メートルと1万メートルというトラック競技の記録向上が効果的なことに気づいた。

 TTと並んで大切なのがジョグだ。ただ足を動かすだけでなく、フォーム改善の必要性を感じていたら腰高の姿勢で走ってみる、トラック競技が近づいたらダッシュを入れてみる、筋力が落ちているときは坂をコースに組み込む……。こうしたイメージ豊かなジョグを欠かさずやることで体調の良し悪しを把握することもできたという。

 さらにウルトラCもあった。70キロの超長距離走である。42キロを短い距離だと感じられないとマラソンを速く走ることはできない、という信念からだった。

 以上、瀬古のマラソン練習の大筋を並べたが、彼の成功の本質は、どうすれば世界一になれるかという方法を戦略、戦術レベルまで落とし込んで徹底的に考え抜き、地道にそれをやり遂げたことである。

 例えば私が営業マンで、今期、部内一の売り上げ達成を目標に掲げたとしたらどうだろう。

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