
『2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?』 ひろゆき(西村博之)著、扶桑社新書、740円(税抜き)
2時間15分
本書のタイトルともなっている質問に対する答えは、いきなり「まえがき」の中で明らかにされる。著者である「ひろゆき」(西村博之=2ちゃんねる管理人)によれば、要するに、2ちゃんねるみたいな(「ぬえ」的な)システムは、法的にも社会的にも経済的にも捕捉不能なのであって、潰れるという想定自体が無意味だということになる。
「仮に2ちゃんねるという名称を持つ現状のシステムが無くなるのだとしても、2ちゃんねる的なものは必ず現れて、法律が手を出せないどこかの外国のサーバーの上で、警察権の届かないどこかの国の誰かが、その2ちゃんねる的なものを使って商売をするはずだ」と、ひろゆきは言っている。
まったくその通りだと思う。
というわけで、本書のタイトルは、より適切な質問である「ひろゆきはなぜ逮捕されないのか」に読み直されるべきだと思う。どうして、ひろゆきは、いまだに逮捕されていないのだろうか。誰が彼を守っているのだろう。
なんでここまで言えるんだ
ホリエモンが捕縛され、村上世彰に実刑判決が下ったいま、おそらく、法曹界のトップには、ひろゆきをしょっぴくシナリオについて真剣に検討している一群の人々がいる。というのも、既存の秩序を冷笑するアンチヒーローとして、ひろゆきはすでに、ホリエモンや村上世彰をしのぐ存在感を獲得しており、その悪しき影響力(←「法曹界のトップから見て」ということだが)は、若い世代の遵法精神に、深い静かな打撃を与え続けているからだ。
実際、ひろゆきが「法」や「権力」に対して示し続けている態度は、当初から一貫して、挑発的だった。裁判所に対する出頭の様子(つまり、出頭しないということだが)や、その件に関するコメントなどを見ていると、ほとんど法廷をせせら笑っている感じすら漂っている。
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」(つかまえてみろよ。出来るんなら)という感じ。うん、アタマに来ると思うな、裁判官は。
本書の中でも、ひろゆきは言いたい放題だ。
「ウェブ2.0はマイナスイオンと同じ」(つまり、見かけだけのインチキ)
「グーグルの言う"Don't be evil"は単なる願望」(っていうか、ただのキレイゴト)
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