• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

家族って、何でしょう?

人口減少、格差時代の世帯論

  • 原田 曜平

バックナンバー

2007年8月22日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 景気の回復が続いているからでしょうか。団塊ジュニアである私の周囲では、結婚ラッシュが起きています。先日、最近結婚した友人が電話をかけてきました。

 「どうやら子供ができたみたいでさ、家族3人で住む賃貸マンションを探しているんだけど、なかなか見つからないんだよ。どこかいい物件知らないか?」

 なぜ私に尋ねるのかは分かりませんが、とにかく彼は家族3人で住める70平方メートルくらいの賃貸マンションを探しているそうです。どうやら最近、東京都内ではワンルームばかりが目立ち、家族で住む手頃な物件がなかなか見つからないようなのです。

 小型商品が目立つ傾向は、賃貸マンションに限ったことではなく、様々なところで起きています。自動車もそうですね。普通乗用車よりも、軽自動車の販売台数が伸びています。皆さんも何か思い当たるものがあるのではないでしょうか。

 この現象には、様々な理由が考えられます。自動車ならば、原油高の影響で、より燃費のいい軽自動車が好まれるという分析をよく聞きます。もちろん、それも大きな要因の1つでしょう。でも、どうやら世の中で一般的に言われていることだけが原因ではなさそうなのです。

多世帯社会に変容する日本

 私は、小型商品が好まれる隠れた要因が“世帯の変化”にあると見ています。少子高齢化、晩婚・晩産化、非婚化、それに伴う人口減少社会・・・。この数年、日本社会の構造的な変化を表すこの手の話題に事欠くことはありませんが、実は家族の形が変化していることも構造変化の大きな因子の1つになろうとしています。

グラフ1

図1 人口は減少しても世帯増は続く
日本の人口と世帯数の推移。人口は減少に転じても、今後数年、世帯数は増え続ける。いずれも国立社会保障・人口問題研究所による推計値。 出所:国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2006年版)

 世帯の変化については、この連載の第1回で少し触れました。それは、「一人暮らし」が日本で最も多い世帯になるという話です(連載第1回の記事はこちら)。

 ご存じの通り、日本の人口は2004年にピークを迎え、それ以降は人口減少社会に突入しています。しかし、人口は減少に転じても世帯数は増えているのです(図1)。それは簡単なカラクリで、1世帯当たりの平均人員が減少しているから。1960年には1世帯当たりの平均人員が4.14人でしたが、今年は2.53人にまで減っています。

 特に、一人暮らしの「単独世帯」は、1970年の600万世帯から急激に増えており、今年は1400万世帯を超えそうです。これは、夫婦と子供2人の、いわゆる「標準世帯」と同水準。夫婦2人で暮らす「夫婦のみ世帯」の増加も急で、ついに1000万世帯を上回りそうです。日本では、おじいちゃんやおばあちゃんなどと一緒に暮らす大家族や、夫婦と子供から成る世帯が減り、「一人暮らし」「夫婦のみ」「一人親+子」のような小口化が進んでいるのです。私は、こうした多種多様な世帯が同程度の割合で共存する状況を「多世帯社会」と名づけました。

 「大家族が減ってきた」「単独世帯が増えてきた」という話をすると、「それは東京だけの話でしょう?」という質問を必ず受けます。確かに4割以上が一人暮らしという東京は、日本でも異常な地域です。でも、世帯の小口化は東京だけの話ではありません。例えば、山形県は依然として大世帯家族が多く、日本で最も多世帯化の進行が遅い地域です。その山形県でも、この10年で一人暮らしと、夫婦2人世帯の割合が増えています。これら2種類の世帯を合わせた割合は、1995年には3分の1程度でしたが、2005年には4割近くになりました。多世帯社会は、大都市だけでなく日本全体が向かっている方向なのです。

コメント8件コメント/レビュー

私の子供時は家族みんなで暮らしていましたが、一人暮らしの方が多く増えてきてますよねこれはかなり実感します。ビジネスも時代をとらえながらしなければならないですね(2007/08/26)

「データで読み解く、日本人のひみつ」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

私の子供時は家族みんなで暮らしていましたが、一人暮らしの方が多く増えてきてますよねこれはかなり実感します。ビジネスも時代をとらえながらしなければならないですね(2007/08/26)

30台になっても結婚しない男女が周囲に増えていることは実感としてあります。(2007/08/24)

 原田氏の話と阿部氏の話はやはり分離したほうがよかったように思う。 原田氏の話は特に興味深かった。阿部氏の話もおそらくはそうなのかもしれないと思わせるところもあったが、別の人も書いているとおりデータの裏づけが書いていないので、信頼性に乏しい。また、上の世代とて別に裕福であったり何か恩恵を受けたわけではないので、世代間対立のようなことを書かれると違和感がある。(2007/08/23)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リクルートは企業文化そのものが競争力です。企業文化はシステムではないため、模倣困難性も著しく高い。

峰岸 真澄 リクルートホールディングス社長