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「大作RPGで徹夜」はもうなくなる?

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2007年8月24日(金)

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Wiiのバーチャルコンソールでは、5つのゲーム機で遊べる名作ゲームが安価で手に入る

 「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」…一世を風靡し、ユーザーに幾晩もの徹夜を繰り返させた大作RPGのビジネスが、大きく変わろうとしています。

 その予兆はいたるところに現れています。たとえば、Wiiのソフト販売数です。

 「Wii Sports」や「はじめてのWii」「マリオパーティ8」などの、テレビの前にいる大勢が楽しめる気軽なソフトが大躍進を遂げている一方、「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」や「ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の搭」などの、1人で腰を据えて楽しめる大作ゲームのシリーズ最新作には、そこまでの勢いがありません。

 そして一方で、携帯ゲームの好調は続いています。ニンテンドーDSの爆発的な普及は説明するまでもないでしょう。プレイステーション(PS)陣営に目を移しても、PS3やPS2で目立ったスマッシュヒットが出ていない一方、携帯ゲーム機のPSPでは「モンスターハンターポータブル」シリーズがミリオンセラーを突破。数年前までとは、まったく違う販売データが出てきています。

 これらの予兆から読み取れる時代の変化は、誰の目にも明白でしょう。

 「昔ながらの、1人でじっくりと腰を落ち着けて遊ぶゲーム」は、もはや据え置きゲーム機ではヒットしにくい時代になっている、ということです。

じっくり型のゲームは、むしろ携帯ゲーム機へ移行する

 ヒットゲームのシリーズ最新作が発売されれば、それが遊べるゲーム機の売れ行きが伸びる! ――という予想記事を、いまでも見かけることがあります。しかし、そんな時代は、そろそろ終わりです。

 かつてテレビゲームは「テレビの前に腰を据え、1人でじっくりと遊ぶもの」でした。このため、長時間にわたって没頭できるゲームは、優れたゲームだと評価されました。「大作RPGの最新作が発売される!」といったニュースが、ゲーム機のシェア争いに大きな影響を与えたのは、そんな時代ならではの論理にすぎません。

 時代は変わりました。ユーザー層が幅広くなった昨今、テレビの前に腰を据え、1人でゲームをじっくりと遊べる環境にある人は、少数派になりつつあるのです。これにより昔ながらの大作ゲームは、かつてほどの牽引力を持たなくなりました。

 昨今では、年齢性別を問わず、ユーザーは携帯ゲーム機を所有しています。となれば、じっくりと楽しみたいゲームは、どこでも電源を入れることができ、場所を選ばずに楽しめる携帯ゲーム機を主戦場にしていくのは、ごく自然なことです。いつでも音楽を浴びていたい人が携帯型プレイヤーを愛用し、活字中毒の人がつねに本を持ち歩くのと同じことですね。

 じっくり型のゲームが携帯ゲーム機で遊べるようになれば、家族みんなの憩いの場であるリビングルームにあるテレビ(の脇にある据え置きゲーム機)を長時間占有する心苦しさからも解放されるわけですし、粘りまくって徹夜ということも減るかもしれません。ベッドの中でやってしまう人は出そうですが…。

 ともあれ、据え置きゲーム機は、じっくりと遊ぶゲームにはむしろ適さないマシンであることが、共通認識として広がりつつあるように推測されます。

従来型ゲームは過去の名作にも勝たねばならない

 この傾向に拍車をかけていくのが、ゲームソフトのオンライン販売です。

 昨今の据え置きゲーム機は、過去のゲームをオンラインで購入し、すぐにプレイ可能です。たとえばWiiでは、ニンテンドー64、ファミコン、スーパーファミコン、メガドライブ、PCエンジンの名作ソフトが500〜1000円で購入可能。タイトル数は180タイトル前後にのぼります。これは他ハードも同様であり、Xbox 360はLiveアーケードでソフトを販売。PS3もオンライン専用配信ソフトを販売しています。

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著者プロフィール

野安 ゆきお(のやす・ゆきお)

野安ゆきお

1968年生まれ。ファミコンの時代から、テレビゲームの関連記事・単行本の執筆に専念。製作に参加したゲーム攻略本・ゲーム関連書籍は100冊を超え、プレイしたゲームは1000本を超える。

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