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稲が根を伸ばすとき

  • 小橋 昭彦

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2007年9月4日(火)

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 あなたに田植えの話を書いてお送りしたのがついこの間のことのようなのに、もう稲刈りの季節です。

 まだところどころ緑の葉が残っていて一面の黄金色とはいきませんが、田んぼでは稲穂が頭をたれ始めています。今年は当初涼しくて、その後がご存じの酷暑。うんざりするほど雨が続いた梅雨の後に、夕立がほとんどない夏。季節の移ろいが極端でした。稲は現在のところ実入りが小粒のようでもあり、今年はどのくらいの収量になるか、弟と気を揉んでいます。

 そんな、刈り取りを前にした田をざっと見回して、気づくことがあります。

 一面の稲とはいえ、ところどころ、雑穀が目立つところがあったり、風に倒れそうなところがあったりします。春先に十分に均したつもりでも、水田の底には高低が残る。それが田を干した時に残る水の量に影響し、こうしたムラができるんですね。

 たとえば、風に倒れそうな稲が固まっている一角は、底が深くって、田に水が残っていたところです。そういうところでは稲も、根を伸ばさないんですね。根を張らなくても水を得られるから。自然とはよくできたものです。

移住者たちの取り組み

 ちょうど1回目が終了したところですが、これからの予定として10月21日(日)にも、「たんば・田舎暮らしフォーラム」という会を催します。田舎暮らしといっても、東京で大学生活を謳歌しているあなたには縁遠い話かもしれません。兵庫県内(西宮と宝塚)での開催でもあるので、あなたをお誘いするには遠いのですが、参加費は無料です。田舎暮らしを実践している人たちが本音で体験を語るユニークな企画。お知り合いに田舎暮らしに興味をお持ちの方がいらしたら、ぜひこの会をご紹介いただければと思います。

 この会、結果として県や市などが後援に入っていてたいそうな催しに見えますが、もともとはすべて有志の手作りです。

 今年で2年目になりますが、1年目は手探り状態で、ああでもない、こうでもないと試行錯誤しながら進めてきました。おもしろいのは、その有志というのが、みんなこの兵庫丹波地方にIターンされてきた人たちなんです。

 つまり、実際に丹波地方に移住してきた実践者たちが、田舎暮らしっておもしろいからきみたちもおいでよと、そういう呼びかけを都市部に住む方々に対して行おうと始めたのがこのフォーラムなんですね(ぼくはUターンなのでちょっと異質ですが、縁あって実行委員に名前を連ねています)。

「境界」を破るヒント

 ぼくはこの取り組みに魅力を感じています。地元に暮らす人たちが、まちおこしのために田舎暮らしを訴えるのではなく、この地方に住み始めて間もない人たちが、自分たちの経験を外に向って伝えようとしている。

 ぼくはずっと「境界」の話をしてきたと、前回あなたにお便りしましたね。その境界を破るヒントを、移住された方々が始めた活動に見る思いがしています。これまでこの地方になかった新しい可能性が開けるような気がして、それがぼくにとって、このフォーラムに協力していく動機になっています。

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