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オードリーのカラダこそが~『大人のための「ローマの休日」講義』
北野圭介著(評:島村麻里)

平凡社新書、780円(税別)

  • 島村 麻里

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2007年9月20日(木)

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評者の読了時間3時間20分

『大人のための「ローマの休日」講義』

大人のための「ローマの休日」講義』北野圭介著、平凡社新書、780円(税別)

 館を抜け出した小国のプリンセスが、ローマの街でつかの間、さまざまな冒険をする。スクープ狙いで姫に近づく新聞記者。しかしふたりの間にはいつしか淡い想いが芽ばえて――。

 いまさらあらすじを記すまでもないだろう。本書で論じられるのは、初公開後半世紀以上を経ても世界じゅうで愛され続ける、あの「ローマの休日」と、世を去ってもなお、銀行のイメージキャラクターに採用されるほどのオードリー・ヘプバーンである。それゆえ、結構アブナイ挑戦でもあったはず。なにかと詳しく、小うるさい読者が山と控えているに違いないからだ。

 初公開時(1955年)には生まれていなかった評者にも、思い入れはそれなりにある。物語との最初の出会いは、水野英子のまんがだった。ジャニーさんの出発点が「ウエスト・サイド物語」なら、そう、「ローマの休日」こそ、日本の少女まんがにおけるロマンティック・コメディの原点。その後西谷祥子、本村三四子らに受け継がれていくロマ・コメは、あの一作とオードリーによって決定づけられたといってもよい……なぁんて具合だ。

1950年代は現実も「お姫様ブーム」

 大学の映像学部で教える著者は、映画研究的アプローチをさまざま用いて論を展開する。

 著者は最初に、〈作品成立史アプローチ〉で「ローマの休日」が製作された1950年代という時代に分け入る。エリザベス女王の戴冠、グレース・ケリーとモナコ大公の結婚など、50年代には世界的な「お姫様ブーム」が起きたこと。第二次大戦後、荒廃した欧州映画界にハリウッドが乗り込み、荒稼ぎしていたこと。さらにいくつも偶然が重なり、実質ポッと出のオードリーと巨匠ウィリアム・ワイラーを得たことなどが背景にはあった。

 続いて著者は〈作家主義批評的アプローチ〉〈スター論的アプローチ〉などでもって、作品と主演女優の魅力に迫る。「ローマの休日」=オードリー、と多くのファンが受け止めがちなのはなぜか。オードリーが、直接スクリーンでその姿を見たことのない世代をも魅了する理由はどこにあるのか。

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