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頭の良さは測れるか。『IQってホントは何なんだ?』

~知能テストの意義と限界

  • 荻野 進介

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2007年10月31日(水)

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IQってホントは何なんだ? 知能をめぐる神話と真実

IQってホントは何なんだ? 知能をめぐる神話と真実』村上宣寛、日経BP社、1500円(税抜き)

 赤提灯や縄暖簾という言葉はもはや死語に近いが、一仕事終えて同僚と飲む酒は格別である。酒の肴は…そう、その場にいない人の噂話や人物鑑定だ。後者に関して言えば、基準は多くの場合、2つに絞られよう。頭のよしあしと気立てのよしあし。「あいつってバカだけど憎めないよね」「今度入った部下がさ、地頭はいいんだけど、性格が悪いんだよ」等々。いつの間にか、酒席は本音と嫉妬が渦巻く“夜の会議室”と化している。

 気立てのよしあしを計測することはできないが、頭のよしあしは計測可能だと思われている。心理学でいう、知能や知能指数(IQ)があるからだ。

 本書は、「知能とは何か」から始まり、その測定法を巡る歴史、最新の理論、さらには頭の大きさ、遺伝、年齢と知能のそれぞれの関係、男女差の有無、知能テストと勤務成績の関係まで、夜の会議室にうってつけの題材を盛り込んだ本である。

夜の会議室でウケる3つのポイント

 この稿では思い切って、読みどころを3つ紹介してみよう。

 ひとつ目は「知能とは何か」を定義し、それを測る知能テストを開発するまでの研究史を綴った部分である。研究が始まって100余年が経過したが、「知能とは何か」という確たる定義はまだない。環境への適応力、基本的な精神能力、高度な精神能力(推理、問題解決、決断)と関係があるという程度しかわかっていないらしい。

 ある学者は知能をこう定義した、知能とは知能テストが測ったものである、と。何も言っていないように思える言葉だが、実は意味がある。それぞれの研究者が頭のよさを主観的に判断すると、研究者の数だけ判断基準が生まれることになり、科学的研究が不能になる。そうならないよう、何らかの手段で知能を客観的に数値化しなければならない、という意味なのだ。これは一理ある。

 そんな知能テストを世界で始めて完成させたのがフランス人のビネという学者である。彼以前の学者は、「知能のよさは神経系の効率に左右される」と考え、物事への反応時間や感覚の正確さと知能の関係を探っていたが、精神遅滞児の弁別という目的で始まった彼の研究は、検査問題の難易度を年齢別にそろえ、各年齢相当の問題の正答数を問うやり方を編み出した。これが後に、別の学者の手を経てIQという概念に結実していく。

 ふたつ目は、科学の衣をまとった、似非学問に対する論駁がなされていることである。例えば、「知能は年齢を経るに従い衰えるか」という命題がある。

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