リフォーム4大トラブル対策の第2回は「工期の遅れ」についてお伝えする。これは4大トラブルの中でも最も発生頻度が高い。日経ホームビルダーが行ったアンケートでも、過去1年以内にリフォーム工事を実施した回答者493人中、105人が工期遅れのトラブルを経験している。
中には「大規模リフォームとはいえ工程が3カ月も延びた」「工期が延びたおかげで自宅を留守にすることができず、旅行などの予定が狂ってしまった」など、深刻な体験談もある。完成予定日が過ぎたカレンダーをイライラしながら眺めるのは、精神衛生上もよろしくない。
【実態編】 プロの方が工期に甘い
そもそも工期に対するとらえ方は、リフォームを発注した側(ユーザー)よりもプロの方が甘い傾向にある。それを示すのが下のグラフだ。

施工者の都合で工期が遅れても許せる日数をユーザーに聞いたところ、「1日の遅れも許さない」が9.7%、「1~3日」が33.9%だった。プロの回答は「4~7日」が最も多く39.0%
リフォーム会社の都合で工期が延びる場合の許容範囲を、ユーザーとプロの両方に聞いた。ユーザーは「1~3日」が最も多かったのに対して、プロは「4~7日」が最も多く39.0%を占めた。ユーザーの中には「1日の遅れも許さない」と答えた人も9.7%いた。
実際にリフォーム工事が延びた人への「不満感」の調査からも、「1~3日」が1つの目安であることが明らかになった。遅延日数が「4~7日」になると、不満を訴える人の割合は倍増する。もちろん、不満感の有無は遅延理由とも関係する。自分の都合による遅延には寛容だが、施工者の都合には厳しく、値引きを求める声が複数上がった。
具体的にはどんなケースがあったのか? アンケートで浮かび上がったリフォーム経験者の「許せるトラブル」「許せないトラブル」の体験談と、トラブルに直面した際の生の声を紹介していこう。
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