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競馬の味わいを深める「パレートの記憶」

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2007年12月4日(火)

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 僕が競馬狂となった経緯や最近の日本競馬とオーストリア競馬との関係については、前回触れました。今回は僕なりの競馬の遊び方やかけ方について紹介したいと思います。

 競馬を見ることだけを楽しむ人もいます。確かに全力で走っているサラブレットたちは大変美しくて、興奮させるものがあります。けれども僕は見るだけでは全く物足りないのです。ギャンブルの面にも非常に惹かれます。あらゆる面からの自分の細かい分析が当たっているかどうかという勝負が一番楽しい瞬間です。勝負だけでも楽しいのに、その上お金が儲かるなんて最高です。

 ギャンブルといっても、カジノには全く興味がないのです。お付き合いでカジノへ行かなければならないときには、50ドルをチップに両替して、ルーレットで3、4回だけ必ず「32レッド」に賭けることに決めています。それで当たったらすぐ換金します。当たらなかったら即やめます。

 これまでの実績は案外と儲かったことが多いです。一度、メルボルンのクラウンカジノに連れて行かれた時に、金持ち用の特別室に招待されたことがあります。いつもの方式で「32レッド」に賭けました。すぐに当たりました。早速チップを換金して無料のシャンパンを楽しむことにしました。

 すると、3杯飲んだところでカジノ側から酔っ払っている客というクレームが付いたのです。とんでもない。どちらかというと非常に冷静に賭けて、短い時間で儲かった客だからこそ気に入らなかったのでしょう。

 カジノ好きな方には申し訳ありませんが、カジノと比べて競馬のギャンブルは知的な側面が強いと思います。僕の場合、最終的に賭ける馬を選定するまでいろんな要素をあわせて分析します。まず、そのレースに出走するすべての馬の最近の実績をはじめとして、ハンデキャップ、枠順、馬場状態、距離、前回の出走からの期間、騎手、調教師やその日の馬場はバイアスがあるかどうかなどを検討しなければならないのです。

 日本の競馬ファンは、イギリスやオーストラリアなどが発表していないもう1つの重要なデータを入手できます。前走からの馬体重の差です。ほかのいわゆる競馬先進国はこのシステムに学ぶべきだと思います。

 僕は毎回このような分析と検討を繰り返し、最終的に自分の馬を選び出します。そのプロセスで非常に助かるものがあります。僕のオーストラリア人の親友が呼ぶ「パレートの記憶」というものです。彼はワイン関係の仕事を長くやってきた人で、この呼び方はワイン試飲に掛けた、彼独特の比喩です。ある馬の名前を見たとたんに、頭の隅にその馬と関連している何かが浮かんでくることです。例えば、重馬場の日にある馬の名前を見て、その馬の母馬の父は重馬場が得意だったと急にピンと浮かぶというようなことです。

 しかし、競馬は統計や情報だけがすべてじゃないのです。勘やその日の馬体を評価する目もきわめて大切です。パドックに入ってくる馬の状態を確認するのも欠かせないことです。「競馬の神様」と呼ばれた、故大川慶次郎氏は本当にすばらしい「パレートの記憶」や馬そのものを見る目を持っていたと思います。今では存在しない天才的な競馬の通だったと思います。

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