「Wiiフィット」の画面。足元にある白い箱が「バランスWiiボード」。ヨガをはじめ、有酸素運動、バランスゲーム、筋トレなどの楽しいトレーニングが用意されている (C)2007 Nintendo
Wii(ウィー)本体発売から、ほぼ1年後にあたる12月1日。「家族で健康」をキャッチフレーズにした、まったく新しいタイプのWii用ソフト「WiiFit(フィット)」が発売されました。
テレビCFを主体とした大々的なプロモーションが行われましたから、すでにその中身はご存知でしょう。これはバランスWiiボードと呼ばれる、いわば「体重計をコントローラーにした」ソフトです。より厳密にいうと、4つの体重計が中に入っているため、その上に立ったプレイヤーの前後左右への重心移動を感知することができ、それがゲームに反映される、という仕組みです。
任天堂は出荷台数などを公表していませんが、かなり上々の滑り出しを見せている模様。まだ年末商戦(もしくはボーナス商戦)が始まっていない時期から順調に売れているようです。今後はヨーロッパ市場、北米市場にも投入されますから、全世界でのミリオンセラーは確実だ、と断言してよさそうです。
任天堂は大きなギャンブルに勝利した
2007年、世界最大のテレビゲーム展示会のひとつであるE3(Wlectronics Wntertainment Expo)でのカンファレンスを皮切りに、多くの発表会の場で、任天堂はこのソフトこそがWiiの目玉商品であるのだと積極的にアピールしてきました。「わたしたちはこのソフトに自信を持っている」という姿勢は一度たりとも崩さなかった。
しかし、任天堂はゲームビジネスを生き抜いてきた企業であり、だから内心では、多くの不安を抱えていたのだろうと推測します。
なぜか? ゲームの歴史を知っている者ならば、「周辺機器を利用したソフトは、高く評価されることはあっても、スマッシュヒットすることはない」という常識が存在することは、痛いほどよく知っているからです。
しかし任天堂は、そんな常識について「知らないふり」を続けました。そして自信満々の姿勢を崩さずに「Wiiフィット」を市場に投入しました。最近好調な任天堂が、ここまで本気でプッシュするなら、きっと面白いに違いない――とユーザーたちに思わせることに成功し、本当にヒットさせてしまった。ここ数年の任天堂の、ゲームビジネスにおける勝負勘の冴えは凄まじいばかりです。
こうして任天堂は、みごとに新しいデバイスを普及させることに成功。任天堂は大きなギャンブルに勝ちました。その結果、未来の勝利のための手札を1枚、入手したことになったのです。
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