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優雅なる空の王者アホウドリ

  • 藤田 宏之

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2007年12月14日(金)

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 長い翼を巧みに操り、流れるように空を舞うアホウドリ。漁船による事故などが原因で絶滅の危機にある彼らの生態を紹介する。

 アホウドリは、この世で最も雄大な鳥だ。骨と筋肉と翼を機械のように操って、風にうまく乗り、弓から放たれた矢のように空を飛ぶ。体には、幾何学的で印象に残る模様と、くっきりとしたラインが描かれている。



ヒナを育てるフォークランド諸島のマユグロアホウドリのつがい。一羽は岸で巣を守り、もう一羽がエサをとりに飛び立つ。
ヒナを育てるフォークランド諸島のマユグロアホウドリのつがい。一羽は岸で巣を守り、もう一羽がエサをとりに飛び立つ。

 親鳥は、ヒナの餌を求めて時には1万5000キロも飛ぶことがあるが、かならず家族のもとへと戻る。現生の生物では最長を誇るその翼は、広げると最大3.5メートルにもなる。この長い翼を巧みに操り、ほとんど羽ばたくことなく、数百キロも滑空して大海原を渡り、世界を周遊するのだ。アホウドリは長生きで、50歳を迎える頃には総飛行距離が600万キロに達するという。

 翼を羽ばたいて飛ぶ力はほかの鳥たちと大差ない。ずば抜けて素晴らしいのは、その滑空力だ。体から突き出た鋭いナイフのように、翼を体に固定し、グライダーを操る操縦士さながらの巧みさで風に乗る。鳥類の多くは風を相手に苦闘するが、アホウドリは風を味方につけることができるのだ。

 ほかの鳥との違いは体のつくりだけではない。精密な航行装置のように、その頭脳が優雅な体を上手に操る。いつも岸や波止場でたわむれているカモメに、日常的にこれほどの長距離飛行はこなせない。アホウドリにとって、大海原を渡ることなど朝めし前だ。普段、陸上に降りずに暮らす彼らにとって、陸地は繁殖のために必要な場所に過ぎないのだ。

 翼を広げ、空に舞い上がる瞬間の姿は言葉にならないほど雄大なアホウドリ。だが、空中に比べると地上は苦手のようだ。たまに陸地に下りると、頭をひょこひょこと上下させ、ゴムべらのように平らな足でヨタヨタと歩く。アホウドリの仲間は20種以上を数え、いずれも数カ月から時には数年間、陸地を遠く離れて過ごす。

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