• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

ほめ上手な親父がニッポンを救う

  • 山崎 雅保

バックナンバー

2008年1月23日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 前回に登場した、ニート離脱の気配すらみせずにカウンセリングを中断した青年。当時34歳。彼が描くマンガは、少なくとも技術的にはプロ並。けれど彼は、その才能を明かしませんでした。

 「趣味は?」「別に…」「やりたいことや、なりたいものは?」「…ありません」「子どもの頃の夢は?」「……」

 自身の足で歩めずにいる若者はたいてい同等の反応です。「夢も希望も」語れません。そんな青年を前にするたびボクは思います。この心も親たちに夢を奪われたんだ。ほめられ不足で自信を萎えさせて育ってきたんだ。

「ただの怠け者の優しさなんて役に立ちません」

 彼のお母さんにたずねたことがあります。

 「彼の良いところは?」

 お母さんは、ほぼ瞬時に答えました。
 
 「おとなしくて優しいっていえばそうだけど、ただの怠け者には優しさなんて役にも立ちません。娘もいってます。男らしくない。おとなしすぎる。女々しい。割りきりがいい娘だけに、あの息子の姿がうっとうしいんですよ」

 そんな冷たいことをいいながら、お母さんは彼を自分の都合のいいように使ってました。買い物。料理。掃除。収入がなく小遣いもほとんどもらえない彼は、買い物のたび手渡されるお金から自分のためのわずかな「活動資金」を工面していました。

 「ボクは無能だし、稼いでもいないのだから、仕方ありません」

 ボクはお母さんに、一定のお小遣いを手渡すほうがよいと伝えました。

 「いくらかの小遣いは不可欠です。お金がなかったら、ますます社会と触れ合えなくなってしまいますよ」

 「そうでしょうか…。お金を渡したらますます働く必要を感じなくなってしまうと、父親もいってますしね。くだらない絵ばかり描いてる息子に無駄金渡せません」

 「どうか、お父さんにもカウンセリングに来てくださるように伝えてください」

 何度かお願いしました。けれどお父さんは「なぜ俺がアカの他人に説教されなければならない。あんなくだらんヤツのことはもうどうでもいい」とはねつけるだけでした。

コメント10件コメント/レビュー

「お前は馬鹿だ」と百回続けて言えば本人もそれを信ずるようになるという話があります。誉めれば「豚でも木に登る」という事もあります。デール・カーネギの対人関係改善をするには「一つ注意する時には、2つの長所(誉めること)を見つけてそれを忠告と一緒に言いなさい」といいます。ただ単に何でも誉めるのではなくその人の本質を、その人のためを思って誉めなければならないのでしょうか。(2008/01/24)

「【シリーズ「定年」】土壇場の「夫学」」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「お前は馬鹿だ」と百回続けて言えば本人もそれを信ずるようになるという話があります。誉めれば「豚でも木に登る」という事もあります。デール・カーネギの対人関係改善をするには「一つ注意する時には、2つの長所(誉めること)を見つけてそれを忠告と一緒に言いなさい」といいます。ただ単に何でも誉めるのではなくその人の本質を、その人のためを思って誉めなければならないのでしょうか。(2008/01/24)

親子関係とはまた別の話ですけど、日本は悪かった、日本の未来はもうだめだ、と教えられ聞かされ続けたら、日本に対する誇りや愛国心などなかなか芽生えないですよね。(2008/01/23)

家庭で褒めることが必要なことは全くその通りだと思います褒めて人は育ちますよね 家庭では難しいことですが社会でもマスコミは政治家、公務員は全て攻撃の中心です 少なくとも、欠点はあるけど少し位褒めることがあっても良いのではと思います 欠点ばかりあげつらうのではなく良いところを見つける努力もいるのでは 人の悪事を見つけて罵倒するのがマスコミ仕後だと誤解しているのでは マスコミ自身が権力を持ちすぎているのでは(2008/01/23)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長